【これからの見通し】きょうは米消費者物価指数とFOMC発表、ドル高継続となるか
【これからの見通し】きょうは米消費者物価指数とFOMC発表、ドル高継続となるか
きょうは米消費者物価指数と米FOMC金融政策が発表される。今週はドル高地合いとなっているが、この流れが継続するのかどうかの重要なイベントとなる。
5月米消費者物価指数の予想は前年比3.4%(前回3.4%)、コア前年比3.5%(前回3.6%)といずれも変化は少ない予想になっている。問題は市場の捉え方だ。2%目標にはまだ遠いことから、根強いインフレ水準とみるのか、もしくはインフレ低下の流れに変化はないとみるのか。結果と予想との乖離で発表直後は反応しそうだが、上記のどちらの見方に傾くのかは、米FOMCとの合わせ技となりそうだ。
その米FOMCだが、今回はメンバー金利予測(ドット・プロット)とパウエル議長会見がセットされている。金利自体は据え置き予想が大勢を占めており、年内に何回の利下げが予想されるのかが注目材料となる。前回は3回利下げを見込んでいたが、今回は2回もしくは1回へと変化しそうだ。市場では1.5回程度の利下げを織り込んでいるもよう。年内1回予測となれば、市場はドル買いを強めそうだ。ただ、パウエル議長会見でのフォロー次第ではある。
注意しておきたいのは、今週のドル高地合いがユーロドルの下落に起因している点だ。米国発の材料ではなく、フランスやドイツの政局不透明感が材料となっている。政局動向次第では、市場の視線がユーロに集まりやすい点が、ドル相場にとってのノイズとなることを留意しておきたい。
この後の海外市場で発表されるその他の経済指標は、ドイツ経常収支(4月)、米MBA住宅ローン申請指数(06/01 - 06/07)、インド消費者物価指数(CPI)(5月)と鉱工業生産指数(4月)など。
発言イベント関連では上記のパウエル議長会見のほかに、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁、デギンドスECB副総裁、ナーゲル独連銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁などECB当局者らの講演やイベント参加が予定されている。米週間石油在庫統計なども予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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