【これからの見通し】ECB理事会は利下げ確定的、今後の見通しに焦点
【これからの見通し】ECB理事会は利下げ確定的、今後の見通しに焦点
本日の注目イベントはECB理事会の結果発表となる。今回の政策金利について、ECBメンバーらからは25bpの可能性が再三再四指摘されており、利下げは既成事実化している。焦点は今後の見通しとなっている。
まずはスタッフ経済見通しの変化をチェックしておきたい。インフレ見通しは前回3月予測で24年2.3%、25年2.0%、26年1.9%となっていた。25年中にはインフレ目標に達する見通しとなっている。直近1-3月期の妥結賃金がやや上昇しており、今後のインフレ動向にとって賃金の伸びがカギを握っているようだ。また、サービスインフレ動向についても当局者らがどのように見ているのかが注目される。ラガルドECB総裁会見で強弱感がユーロ相場に影響を与えそうだ。
ただ、あすに米雇用統計発表を控えており、相場全体としてはそちらの方に関心が向いている点も指摘される。きょうは米貿易収支(4月)、非農業部門労働生産性指数・確報値(第1四半期)、単位労働費用(第1四半期)、新規失業保険申請件数(05/26 - 06/01)などの米経済指標が発表される。賃金コスト動向を反映するとみられる単位労働費用の予想からの乖離度合いに注目したいところだ。市場予想は速報値の+4.7%から+4.9%に上方改定される見込みとなっている。
その他の指標は、英DMP調査1年インフレ予想(5月)、英建設業PMI(5月)、南ア経常収支(第1四半期)、ユーロ圏小売売上高(4月)、カナダ国際商品貿易(4月)、カナダIvey購買部協会指数(5月)など。
発言イベント関連では、ラガルドECB総裁会見のほかには、目立った予定はみられていない。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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