ポンド円が200円台半ばまで上昇 約16年ぶりの円安水準=NY為替
このところのドル円は上げが一服しているものの、円安は根強く続いており、ユーロ円やポンド円などクロス円が高値を更新している。特にポンド円は200円台半ばまで上昇し、約16年ぶりの円安水準となっている。介入前の水準に並ぶ動き。
英中銀がFRBを除く他の中銀よりも利下げを遅らせるのではとの見方がポンド円を押し上げている。ECBやカナダ中銀は6月の利下げ開始が有力視されている中で、英中銀は早くても8月と見られている状況。足元の英消費者物価指数(CPI)がサービス業中心に予想ほど鈍化していないことや、7月4日に総選挙があることもその観測を後押ししているようだ。
円キャリー取引が当面続くとの見方も根強い。日銀の追加利上げがあっとしても、市場がキャリー取引の対象として円を選択する意欲を削ぐことはないとの指摘も出ている。他のG10の中銀が予想を遥かに上回る利下げサプライズでも起こさない限り、円は買い余地がないとの声も出ている。
対ドルでは財務省の介入警戒感があるが、対ポンドでの介入は未知数。過去に対ユーロでは介入があったが、その時はユーロ買い・円売り介入ではあった。今回は円買い介入になるので、売るためのユーロ建てやポンド建ての資産が必要になる。
USD/JPY 156.91 EUR/JPY 170.64
GBP/JPY 200.50 AUD/JPY 104.52
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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