根強い円安とドル高、ドル円一時155円台半ば ポンドは上値重い=ロンドン為替概況
根強い円安とドル高、ドル円一時155円台半ば ポンドは上値重い=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、根強い円安とドル高の動き。ドル円は155.51近辺、ユーロ円は167.14近辺、ポンド円は194.19近辺などに本日の高値を伸ばしている。東京午前に続いて夕方には植田日銀総裁の講演が行われた。基本的に直近の決定会合後の会見内容とは相違はみられず、会見中も円がじりじりと売られた。仮定や条件付きの話が多く、近い時期での利上げなどに対するヒントは得られなかった。また、序盤には一段とドル買いが進行する面もみられた。ユーロドルは1.0735近辺、ポンドドルは1.2468近辺まで安値を広げた。前日のミネアポリス連銀総裁発言を受けたドル買い圧力が継続した。ただ、次第にドル買いは一服し、ユーロドルは1.07台半ば、ポンドドルは1.25手前水準に下げ渋っている。あすは英中銀が金融政策を発表する。それを控えて対ユーロなどでポンドが軟調に推移する場面もあった。ECBは6月利下げ開始のコンセンサスが形成されているが、英中銀についてはまだ不透明だ。あすの経済見通しやベイリー英中銀総裁会見でヒントを探ることとなる。また、この日はスウェーデン中銀が政策金利を引き下げた。2016年以来の利下げ。先進国ではスイス中銀に次ぐ利下げ開始となった。
ドル円は155円台前半での取引。この日は堅調な流れが続いている。東京早朝の154.55近辺を安値にロンドン序盤には155.51近辺に高値を伸ばした。その後も155円台前半に高止まりしている。植田日銀総裁は講演で、物価見通しの上振れリスクが大きくなれば、金利を速めに調整する、などの述べた。ただ、全般的に仮定や条件付きの内容が多く、具体的な近い時期の行動に関する示唆はみられず。基本的に、直近の決定会合後野会見内容を踏襲するものだった。
ユーロドルは1.07台半ばでの取引。東京朝方の1.0756近辺を高値に、ロンドン序盤には1.0735近辺まで一時下落。前日からのドル高の流れが続いた。しかし、その後のロンドン時間では1.07台半ばへと買い戻されている。ユーロ円はドル円とともに堅調な流れ。東京朝方の166.17近辺を安値に、ロンドン市場では167.14近辺まで高値を伸ばしている。対ポンドではユーロ買いが優勢に推移。
ポンドドルは1.24台後半での取引。東京朝方の1.2516近辺を高値に売られ、ロンドン朝方には1.2468近辺まで下落。その後は1.25手前水準へと下げ渋っている。ポンド円はドル円とともに上昇。東京朝方の193.33近辺を安値に、ロンドン時間には194.19近辺に高値を伸ばしている。ただ、対ユーロでは軟調で、ユーロポンドは0.86台割れ水準から0.8614近辺まで上昇している。明日の英中銀金融政策発表を控えて、ややハト派の内容となることが期待されているようだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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