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為替相場まとめ2月19日から2月23日の週

為替 

 19日からの週は、世界的に株高の動きが広がった。半導体大手の米エヌビディア決算への期待が強まるなかで迎えた同社決算は極めて強い内容となり、一部で心配された利益確定の動きはほとんどみられず、市場ムードは絶好調となった。日経平均がバブル時の史上最高値を更新したほか、独仏株価指数、ダウ平均などが最高値を更新。中国株も当局の株価対策などを受けて連騰した。為替市場はその陰に隠れて地味な値動きが続いた。ドル円は、ほぼ150円台での値動きが続いた。ユーロドルは1.07台から1.08台、ポンドドルは1.25台から1.27付近までの取引。ドル指数は2月に入ってからの低下傾向が続いたが、値動きは神経質に振れていた。クロス円は株高などでリスク警戒感が後退し、やや円安方向への動きをみせた。ユーロ円は163円台、ポンド円は190円台などに水準を上げている。また、この週は主要な米経済統計発表はみられず、現状把握に徹する一週間だった。各国金融当局者らはデータ次第の姿勢を貫いた。植田日銀総裁は、物価動向についてデフレではなくインフレであるとの認識を示した。ベイリー英中銀総裁は、2%目標に達する前に利下げを開始する可能性を示唆した。ウォラーFRB理事は、インフレの根強さを指摘し、あと2カ月程度はCPIを確認する必要があると早期利下げに否定的だった。週末にはナーゲル独連銀総裁、ホルツマン・オーストリア中銀、シュナーベルECB理事などからも、利下げは急がずといった見方が発せられた。

(19日)
 東京市場は、ドル円が軟調。先週末終値付近の150.20前後で取引を開始、午前中に149.88近辺まで売りが出た。春節の休場明けで期待された中国株式市場が期待ほどの上昇にならず、リスク警戒の動きが出ていた。もっとも今日はプレジデンツデーで米国市場が休場となっており、値幅は限定的。午後は少し戻して150.00近辺での揉み合いとなっている。ユーロドルは1.07台後半での推移。ユーロ円は162円に乗せる場面があったが、その後は161.56近辺まで下落した。その後の戻りは限定的。豪ドル/ドルは買いが先行し、0.6559近辺まで一時上昇も、値動きは限定され0.6540台で推移した。

 ロンドン市場は、動意薄。このあとのNY市場がプレジデンツデー、カナダ市場がファミリーデーのため休場となることで市場は取引を手控えている状況。米債券市場が休場となっており、ドル相場にとっての主要な手掛かりが欠けている。米株先物は時間外取引で先週末の下げが一服して、揉み合いに。欧州株は売り先行も、次第に値動きが落ち着いてきている。この日は英米欧などの主要経済指標の発表はなかった。ドル円は東京午前に150.28近辺から149.88近辺まで下落したあとは、足元に至るまで150円挟みの揉み合いが続いている。ユーロドルは1.0772から1.0789までのレンジで、ロンドン時間にやや下値を広げて程度の狭い値動き。ポンドドルは1.2600から1.2630までのレンジにとどまっている。ユーロ円はやや上値が重く、161.50付近へと軟化。ポンド円は189.00付近まで下押しされたあとは下げ渋り。あすのNY市場三連休明けが待たれているようだ。

 NY市場は、プレジデンツデーのため休場。

(20日)
 東京市場で、ドル円は堅調に推移。150円台前半でじり高となった。日経平均がマイナス圏、アジア株も冴えず、米10年債利回りは小幅低下と、ドル買い材料は特に見られなかったが、149円台での買い意欲が確認されたことで、連休明け米国勢によるドル買いを期待する動きや、3月の米FOMCでの利下げ期待が後退してきていることなどがドル買い・円売り材料となった。ゴトウビの本邦実需筋による外貨買い円売りも材料となった。ユーロ円は161円台後半での揉み合い、底堅く推移も162円は付けきれず。ユーロドルは1.0760-80レベルでの揉み合いに終始した。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。ユーロドルは上値を抑えていた1.0800を超えて、一時1.0810前後まで上昇。注目されたユーロ圏妥結賃金は前年比+4.5%と7-9月期の4.7%をやや下回り高値からやや調整も、1.0790台を付けた後に1.08台に戻すなど、堅調地合い。ユーロ円は対ドルでのユーロ買いもあり、162.30近辺と昨年11月以来の高値圏を付けた。ポンドドルは1.2580付近から1.2610台で、ポンド円は189円台前半から半ばで上に往って来い。ベイリー英中銀総裁は議会証言で「利下げ前にインフレがターゲットに到達する必要はない」と述べた。ドル円はロンドン朝方に150.44近辺まで上昇。ロンドン時間にはドル売りに押されて150.10台へと反落。

 NY市場では、ドル売りが優勢。ドル円は緩やかな値動きで150円を割り込んだが、下放れる動きまではみられず。ユーロドルは買い戻しが膨らみ一時1.0840付近まで上昇。200日線の水準を回復する場面が見られた。ポンドドルは買い戻しが見られ、一時1.2630付近と1週間ぶりの高値に上昇した。先週の予想を上回るインフレ指標の発表により、FRBの早期利下げ期待は後退。年内の累計の利下げ幅の見通しも1.00%ポイントを下回っている状況。一時は1.50%ポイントまで期待が高まっていた。そのような中でドル高を期待する声は根強い。ただ、今週は主要な米経済指標の発表も少なく、手掛かり材料難ではある。

(21日)
 東京市場では、人民元高が目立った。中国当局が大口の売り注文を行ったクオンツファンドに3日間の取引停止を実施するなど取引規制の動きを強化。株式市場対策に積極的に乗り出し姿勢を示した。これを受けて中国株、香港株が大幅高。中国本土株中心の中国本土株指数は3%を超える上昇に。こうした中、中国買いの動きから人民元も大幅高。当局による元買い介入の観測も見られ、ドル/人民元は朝の7.1970元前後から7.1782に下落。オフショア人民元は7.2070から7.1811を付け、今月の安値を更新。1月31日以来のドル安元高となった。主要通貨は比較的落ち着いた動き。ドル円は150円を挟んだレンジ推移。ユーロドルは1.08台前半、ユーロ円は162円台前半での推移が続いた。

 ロンドン市場は、方向性に欠ける振幅。ドル円は前日NY終値水準の150.00付近を挟んだ上下動。東京午後の149.85近辺を安値にロンドン序盤には150.20近辺まで買われたあとは、150円割れ水準まで押し戻されている。米10年債利回りは4.28%台から4.25%台へと小幅に低下しているが、ドル安方向への動きは限定的。ドル指数はややドル高方向に調整されている。ユーロドルは1.0820付近を高値に1.0790近辺まで一時軟化も、その後は1.08ちょうど付近に下げ渋り。ポンドドルも同様に1.2630台から1.26手前まで下押しされたが、大台割れには至らず揉み合いに。欧州株も英FTが買われる一方で、独仏指数は小幅安とまちまち。ポンド対ユーロでも方向性はみられず。米FOMC議事録待ちに。

 NY市場は、小動き。緩やかなドル売りがみられたものの、ドル円は150円台前半の狭いレンジ推移。全体的には様子見の雰囲気が広がる中で、次の材料探しの状況のようだ。午後に1月分のFOMC議事録が公表された。大半が早過ぎる利下げのリスクを懸念していることが明らかとなった。一部からは、インフレの進展が失速のリスクも指摘されていた。ただ、先週の予想を上回るインフレ指標で、市場での早期利下げ期待はすでに大きく後退しており、その雰囲気を再確認する内容ではあった。発表後に為替市場は上下動したものの、大きな動きには至っていない。ユーロドルは1.08台前半に上昇。明日の2月PMI速報値待ちに。ポンドドルは1.26台前半でのレンジ取引。本日はハト派で知られるディングラ英中銀委員の発言も伝わり、「利下げを先延ばしにすることは生活水準を犠牲にすることになり、英経済のハードランディングの引き金になりかねない」と警告していた。

(22日)
 東京市場は、小幅の振幅。ドル円は150円台前半での取引に終始。午前は日経平均が1989年12月29日終値の史上最高値を上回る水準まで上昇、リスク選好の円売りで一時150.46近辺まで買われた。しかし、午後には植田日銀総裁が物価動向について「デフレではなくインフレの状態にある」と発言したことで早期マイナス金利解除の見方が広がり、午前の上昇を帳消しにして150.20台まで押し戻された。鈴木財務相が「為替動向を高い緊張感をもって注視」と発言、日経平均がザラ場高値も上回り史上初の3万9000円を突破したが、ドル円の反応は限定的だった。ユーロ円は午前に一時162.93付近まで、豪ドル円は98.68付近まで、NZドル円は93.22付近まで上昇したあと、午後は伸び悩み。ユーロドルは午後にドル売りが優勢となり、一時1.0838付近まで強含んだ。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。この日は株式が主役。前日NY引け後に発表された米半導体大手エヌヴィディアの好決算を受けて時間外で同社株が急騰。東京市場でも日経平均が一気に史上最高値を更新することに貢献していた。時間外取引の米株先物はIT主導のナスダック先物が2%高と上昇を主導。欧州株でも独DAX指数と仏CAC指数が連日の最高値更新となっている。リスク警戒のドル買いの裏返しでドル売りが先行した。ただ、ドル円は150.02近辺までの下げにとどまり、150円の大台は維持している。ユーロドルは一時1.0888近辺、ポンドドルは1.2709近辺まで高値を伸ばした。ユーロ円は163.50付近、ポンド円は190.80台まで上伸した。一連の英欧PMI速報値がおおむね改善したことも買いを誘ったようだ。ただ、その後はドル売りが一巡も、ドル指数は低下の流れを維持しており、2月2日以来のドル安水準となっている。

 NY市場では、ドルが買い戻された。ドル円はロンドン時間に一時150円ちょうど付近まで下落したものの、NY時間に入って一時150.70近辺まで上昇。 この日の米新規失業保険申請件数が米労働市場の強さを示したことでドル買いが強まった。この日発表の欧州の経済指標が強い内容だったことで、ドルはロンドン時間に対欧州通貨で下落し、対円でも軟調な動きを見せていた。ただ、FRBの早期利下げ期待が大きく後退する中で、ドルを積極的に売る理由もない。本日はジェファーソンFRB副議長の発言が伝わっていたが、利下げに前向きな言及があったものの、早期の行動には消極的な姿勢を示していた。他のFOMC委員と同様に証拠が必要との認識。ユーロドルはNY時間に入ると戻り売りに押されて1.08台前半に反落した。ポンドドルも一時1.26台前半まで押し戻された。

(23日)
 東京市場は、天皇誕生日の祝日で休場。

 ロンドン市場は、小動き。昨日は株式市場が活況となり、各国市場で最高値を更新する株価指数が続出した。しかし、きょうは週末を控えていることもあり、比較的値動きは落ち着いている。熱狂的な株高の一日を終えたあと、今日は調整売りも警戒されたが、その動きは限定的。米債利回りがやや上昇するなかで、ドル円は150円台前半から後半へと上昇、150.77近辺に高値を伸ばしている。クロス円も追随してじり高の動き。ユーロ円は163.20付近、ポンド円は191円付近まで買われている。一方、ドル相場は混とんとしている。ユーロドルは1.0814-1.0833で、ポンドドルは1.2649-1.2677と狭いレンジで揉み合っている。アジア午前にはウォラーFRB理事が、ロンドン時間にはホルツマン・オーストリア中銀総裁、ナーゲル独連銀総裁、シュナーベルECB理事などの発言が報じられた。いずれも利下げ開始を急がずといったメッセージが含まれていたようだ。

 NY市場でドル円は一時150.75付近まで上昇する場面が見られたが、前日同様に上値を追う雰囲気までなく、一時150.30付近に値を落としている。米国債利回りが下げに転じ、ドル円も追随する動きを見せていたようだ。ただ、全体的に150円台で膠着した雰囲気に変化はない。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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