【直前まとめ】日銀金融政策決定会合は現状維持見込み
【直前まとめ】日銀金融政策決定会合は現状維持見込み
この後、日銀金融政策決定会合の結果が公表される。会合終了後すぐの発表で、時刻は未定であるが11時半から12時半の間での発表が多い。12時半を過ぎると会合が紛糾しているのではとの思惑から相場が不安定になることがある。
今回の会合では従来の緩和姿勢が維持される見込みとなっている。昨年末までは海外勢を中心に根強くマイナス金利解除など金融政策正常化期待が見られたが、1月1日に発生した能登半島地震などの影響で早期の解除期待が後退している。
注目は今回発表回にあたっている「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)と、15時半からの植田総裁の会見。
展望レポートは2024年度の物価(消費者物価指数生鮮除く前年比)見通しと2023年度の経済成長見通しの下方修正が見込まれている。物価見通しは従来の前年比+2.8%から原油価格の低下などを反映して+2.5%前後へ修正される見込み。2023年度の経済成長見通しは昨年7-9月期GDPのマイナス成長から従来の前年度比+2.0%の達成は難しいと見られている。予想を超える下方修正が見られると円売りの材料となる。また2025年度物価見通しの引き下げが見られるとこちらも円売り材料となる。
会見では従来の緩和姿勢の維持が強調される見込み。市場は春闘の結果が受けての4月会合でのマイナス金利解除を本線と見ていたが、能登半島地震を受けて期待が先送りされており、6月もしくは7月の会合での解除ではとの見通しを強めている。その場合、今回の会見で解除に向けた地ならしを行う必要がなく、緩和姿勢を強調してくる可能性が高い。逆に解除に向けた何らかのヒントが出てくると、円買いとなる可能性がある。
MINKABU PRESS 山岡和雅

執筆者 : MINKABU PRESS
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