アジア株 上海株大幅続落、3年9カ月ぶり安値 中国首相が大規模支援策を否定 中国株買う理由はもう何もない
アジア株 上海株大幅続落、3年9カ月ぶり安値 中国首相が大規模支援策を否定 中国株買う理由はもう何もない
東京時間11:18現在
香港ハンセン指数 15300.45(+23.55 +0.15%)
中国上海総合指数 2802.96(-30.66 -1.08%)
台湾加権指数 17200.83(+39.04 +0.23%)
韓国総合株価指数 2448.79(+12.89 +0.53%)
豪ASX200指数 7353.20(-39.88 -0.54%)
アジア株はまちまち。台湾や韓国は値ごろ感で買い戻されている。香港株は序盤に約1年ぶり安値をつけたあと買い戻されている。もっとも上値は重い。
上海株は大幅続落、資金流出が止まらない。2020年4月以来、3年9カ月ぶり安値をつけており、2800ポイントの大台割れ寸前。
中国人投資家は中国市場にこりごり、日本株に資金を投入している。中国の日本株ETFに殺到しており、きのうに続き今日も「チャイナAMC野村日経225」の取引が一時停止となっている。証券時報は18日付一面で、日本株ETFへの投機を控えるよう警告しているが、日本株への投資を控えたところで、その資金が中国市場に戻ってくることはないだろう。
きのう発表された中国の一連の指標は総じて弱い内容だった。GDPは予想に届かず、小売売上高は予想を下回り失業率は悪化。不動産投資と新築住宅価格は前回からさらに悪化した。さらには、出生率が過去最少を記録したこともあり少子高齢化の加速が懸念される。
中国首相は、政府は経済成長を回復させるために「大規模」な景気支援策に頼ることはないと発言。昨年の中国経済は大規模な支援策に頼ることなく5.2%の成長を達成、政府目標である5%前後を上回った。と自画自賛した。大規模支援策なしで2024年まで経済を見通したいと考えていると述べており、マーケット唯一の希望であった「大規模」支援策への期待が消滅した。ポジティブ材料は何もなく、もはや中国株を買う理由は何もない。中国市場からの資金流出はさらに加速するだろう。そして香港株も一緒に下落するだろう。
香港市場ではエネルギーや自動車関連の一角が下落。一方、きのう大幅下落したハイテク関連は軒並み上昇している。バイドゥは3.8%高、美団は3.7%高。ネットイースは2.5%高。
上海市場では医療品や素材、エネルギー関連、資本財、金融、不動産、生活必需品など幅広い銘柄が下落している。ハイテク関連の一角は買い戻されている。
執筆者 : MINKABU PRESS
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