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ドル円は買い戻しも143円台に伸び悩む 米利下げ期待が根強い中で上値重い=NY為替概況

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ドル円は買い戻しも143円台に伸び悩む 米利下げ期待が根強い中で上値重い=NY為替概況

 きょうのドル円はNY時間に入って買い戻しが出て、143円台後半まで一時買い戻された。終盤には最高値更新を続けていた米株式市場に調整の動きが強まり、円高の動きが見られた中で143円台半ばに伸び悩んでいる。

 しかし、きょうのドル円は一時143円台前半まで下落するなど伸び悩む展開が見られていた。前日は日銀決定会合を受けて円安が強まり、145円をうかがう展開も見せていたが、結局、届かずに失速している。本日142.65円付近に200日線が来ているが、その水準を再び試しそうな気配も出ている状況。

 年内の主要イベントも概ね終了して、市場はクリスマスムードといったところだが、来年の米利下げ期待が根強くドルの上値も重い中で、ドル円の買い戻しも簡単ではないようだ。今後はクリスマスや年末にかけての調整が中心になりそうだが、一部からはポジションのリバランスに絡んでドル売りが強まるとの見方も出ている。

 ユーロドルは緩やかな戻り売りに押され、一時1.0935ドル付近まで値を落とす場面が見られた。下押す動きまではないが、市場のECBによる利下げ期待が根強い中で、1.10ドル台には慎重なようだ。ECB理事からは早期利下げに否定的な見解が相次いでいるにもかかわらず、短期金融市場では4月の利下げ開始を完全に織り込み、3月までの可能性も50%程度の確率で見ている状況。

 ただ、エコノミストからは慎重な声も聞かれる。ECBが利下げを開始する時期はインフレが主な決定要因となり、そのインフレ見通しは来年前半の利下げ開始を正当化していないという。ECBがインフレ鈍化に成功したことは間違いないが、いま問われているのはインフレを目標に戻すという「ラストワンマイル」を達成するために、ECBがどれだけの期間制限的であり続ける必要があるかということだという。同エコノミストはまた、来年後半にECBは2回の利下げだけに留めると予想。その慎重な見通しの主な理由としては、インフレが最近のペースで低下し続けると見込んでいないためだとしている。

 ポンドドルは戻り売りが優勢となり、一時1.26ドル台前半まで下落する場面が見られた。本日の21日線が1.2625ドル付近に来ているが、その水準に一時顔合わせしている。

 ロンドン時間に発表されていた英消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったことで、市場の利下げ期待を一層強めたようだ。英中銀は先週の金融政策委員会(MPC)で、一部の委員が利上げに投票するなどタカ派姿勢を堅持し、委員からも早期の利下げに否定的な見解が相次いでいる。しかし、その中でも市場は利下げ期待を温存させていた。きょうの英CPIはその期待を完全に正当化し、英中銀もタカ派姿勢を軟化させるのではとの期待に繋がっているようだ。

 特に英中銀が注視しているサービス・インフレが予想を下回ったことは大きかったようだ。一部のエコノミストからは、来春にも目標の2%が見えてくるのではといった楽観的な見解も出ていた。

*英消費者物価指数(11月)16:00
結果 -0.2%
予想 0.2% 前回 0.0%(前月比)
結果 3.9%
予想 4.3% 前回 4.6%(前年比)
結果 5.1%
予想 5.5% 前回 5.7%(コア・前年比)
結果 6.3%
予想 6.6% 前回 6.6%(サービス・前年比)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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