総じて調整の動き、ポンドは英CPIの伸び鈍化で下落=ロンドン為替概況
総じて調整の動き、ポンドは英CPIの伸び鈍化で下落=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、総じて調整の動き。ドル相場は前日のドル安からの調整がやや入っている。その動きを後押ししたのがポンド安。ロンドン早朝に発表された11月の英消費者物価指数が前年比+3.9%と約2年ぶりの低水準に鈍化しており、ポンドドルが1.2720付近から1.2650割れまで急落した。米債利回りが低下するなかで、ドル円は143円台後半から前半へと素直に軟化も、ユーロドルでのドル安は限定的。むしろ、ポンドドルに連れて安値を1.0950割れ水準に広げている。ただ、ドル指数は前日の低下からの小反発にとどまっており、調整の範疇を出ない動きだった。クロス円は全般に軟調。ユーロ円は157円台後半から一時157円を割り込んだ。ポンド円は182円台後半から181円台前半まで急落した。米株先物が時間外取引で小反落。欧州株は英利下げ開始時期の前倒し観測を受けて堅調。独仏株は序盤の上げを消す動きとなっている。米10年債利回りは3.90%の節目水準を下回り、3.88%台まで低下している。
ドル円は143円台前半での取引。米債利回りの低下とともに素直に売られている。米10年債利回りは東京朝方の3.92%台からロンドン時間には3.88%台へと低下。ドル円も東京朝方の144.10付近を高値に、足元では安値を143.20台へと広げてきている。
ユーロドルは1.09台半ばでの取引。東京朝方の1.0985近辺を高値に、その後は上値を抑えられている。振幅を伴いながらも足元では安値を1.0943近辺まで広げた。ユーロ円はほぼ一方通行で下落。東京朝方の158.12近辺を高値に、足元では157円台割れへと下押しされている。対ポンドではユーロ買いが強まっている。英CPIとは対照的に、独Ifo企業調査では今後の製品値上げを見込む動きが示されていた。
ポンドドルは1.26台後半での取引。東京朝方の1.2735近辺を高値に上値重く推移。英CPIの下振れを受けて売りが強まると一時1.2648近辺まで急落。その後の戻りは1.2680付近まで。ポンド円も東京朝方の183.34近辺を高値に売られている。一気に181.29近辺まで急落したあとは181円台後半から半ばで上値重く推移している。ユーロポンドは0.8620付近に小安く推移したあと、英CPI発表後に0.8669近辺まで急伸。その後は0.8650付近にやや押し戻されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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