ユーロドル、1.10を試しそうな気配 ECB理事は利下げ期待に否定的見解を継続=NY為替
きょうのユーロドルは買い戻しが優勢となっており、1.09ドル台後半まで上昇している。米国債利回り低下とドル売りが優勢となる中で、ユーロドルは再び上値を試す展開が見られている。1.10ドル台では売り圧力も強まりそうだが、試しそうな気配だ。
ECB理事が利下げ期待に否定的な見解を継続していることもユーロをサポートしている。本日はカザークス・ラトビア中銀総裁の発言が伝わっていたが、インフレに対する勝利宣言は時期尚早としたうえで、賃金の伸びが確実に鈍化し、インフレに新たなリスクが生じないよう、ECBは政策金利を現行水準に維持する必要があるとの認識を示していた。「より高く、より長く」を示唆している。
本日は11月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)確報値が発表になっていたが、速報値とほぼ同水準となった。総合インフレは2%台まで鈍化してきているが、コアインフレはなお前年比3.6%と高水準で推移しており、ECBが利下げを許容するには不十分と見られている模様。
EUR/USD 1.0980 EUR/JPY 157.80 EUR/GBP 0.8613
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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