ドル買い優勢、米債利回り上昇とともに ドル円は151円台乗せ=ロンドン為替概況
ドル買い優勢、米債利回り上昇とともに ドル円は151円台乗せ=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが優勢。米10年債利回りが4.49%付近から4.54%付近に上昇しており、ドル相場を下支えしている。ドル円は振幅をみせつつも151円台に再び乗せている。ロンドン朝方に151円台に乗せたあと、150.77近辺まで一時下落。市場が介入警戒水域で神経質となったことや、輸出企業の円買いなどの観測もあったもよう。しかし、植田日銀総裁が根強い緩和継続姿勢を示したことで米債利回り上昇とともに151.20付近まで上昇。前日高値を上回る動きとなっている。ユーロドルは東京市場で1.07台乗せ水準に高止まりしていたが、ロンドン時間に入ると1.07台割れから1.0680近辺へと軟化している。デギンドスECB副総裁やビルロワデガロー仏中銀総裁は、利下げの議論は時期尚早とする一方で、追加利上げについても否定的。インフレのトレンドが下向きである点も指摘した。ポンドドルは上に往って来い。ピル英中銀チーフエコノミストが、サービスインフレや賃金などについて根強いインフレ圧力に警戒感を示したことにポンド買いが先行。ポンドドルは一時1.23台に乗せた。しかし、米債利回り上昇を受けた全般的なドル買い圧力に1.2250台へと押し戻されている。欧州株や米株先物は総じて堅調推移。ただ、クロス円の円売りの動きは明確ではなく、ユーロ円は161円台半ばで揉み合い、ポンド円は185円台前半から後半で上に往って来いとなっている。
ドル円は151円台前半での取引。東京午後に151円台乗せとなったあと、一時150.77近辺まで反落。大台乗せで介入警戒感がみられたことや一部には輸出企業の円買い観測もあったもよう。しかし、米債利回りの上昇とともに再び151円台に乗せると、高値を151.20付近まで伸ばしている。欧州株や米株先物は堅調に推移している。この日も植田日銀総裁が粘り強く緩和継続姿勢を繰り返しており円売りにつながった面も指摘される。
ユーロドルは1.06台後半での取引。東京午前につけた1.0716近辺を高値に、ロンドン時間に入ると次第に上値が重くなっている。米債利回りの上昇がドル買い圧力となり、一時1.0680近辺まで下押しされている。ユーロ円はロンドン早朝の161.74近辺を高値に、ロンドン時間には161.45近辺までの狭い値動き。ユーロポンドは売り先行も戻しており、方向性に欠ける振幅。
ポンドドルは1.22台後半での取引。ロンドン序盤に1.2270付近から1.2309近辺まで買われたが、その後は1.2250台へと安値を更新。上に往って来いとなっている。ピル英中銀チーフエコノミストのインフレ警戒姿勢がポンド買いにつながったが、値動きは続かず。ポンド円は185.20台から185.90付近で上に往って来い。ユーロポンドは0.8720付近が重く、一時0.8690台に下落もその後は0.87台を回復している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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