ドル売りと円売りが混在、地政学リスク受けた動きは一服 ドル円一時１４９円台＝ロンドン為替概況

ドル売りと円売りが混在、地政学リスク受けた動きは一服　ドル円一時１４９円台＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場は、ドル売りと円売りが混在している。前日の米株上昇を受けて、中東地政学リスクを受けた動きは一服している。欧州株は主要株価指数が１．５％超高となっており、リスク選好の円売り圧力が広がっている。また、米１０年債利回りは三連休明けで大幅低下したが、ロンドン時間には下げ一服。為替市場ではドル売りが優勢となっているが、足元ではその動きは落ち着いてきている。ドル円は東京午後に日銀が物価見通しを引き上げるとの関係者発言報道で円買いが入ったが、すぐに収束。148円台半ばから149.07近辺まで買われた。その後は149円付近で高止まりしている。ユーロドルは1.0550台へと軟化したあと、ロンドン時間には上昇に転じて1.0611近辺に高値を伸ばした。その後は1.05台後半へと上昇一服。ポンドドルも1.2210台へと下げたあと、1.2276近辺に高値を更新。足元では1.22台半ばと値動き一服。クロス円は堅調。欧州株の大幅高とともに買われ、ユーロ円は157円付近から157.98近辺まで上伸。ポンド円は181.50付近から182.80付近まで買われた。ＩＭＦ世界経済見通しでは今年の成長見通しを据え置き、来年は小幅に下方修正した。米国の好調と中国の停滞が示されるとにも、世界的な成長の偏在化を懸念していた。また、関係者によると中国は財政赤字拡大を容認し、成長目標達成のために新たな刺激策を検討しているもよう。

　ドル円は149円付近での取引。東京朝方につけた148.17近辺を安値にその後は堅調な流れとなっている。東京午後には日銀が物価見通しを引き上げるとの関係者発言が報じられ、円買いが入ったが、一時的な動きにとどまった。ロンドン時間には米債利回りの上昇とともに149.10近辺に上昇している。米１０年債利回りは４．６２％付近から４．７０％付近に再び上昇している。

　ユーロドルは1.05台後半での取引。東京市場で1.05台後半から半ば付近へと下げたあと、ロンドン時間に入るとリスク選好の動きとともに1.0611近辺まで上昇。ただ、その後は米債利回りの上昇に上値を抑えられて1.0580付近と上昇一服。ユーロ円は157円付近から157.98近辺まで一時上昇。その後も157円台後半に高止まりしている。対ポンドでは目立った方向性を示していない。

　ポンドドルは1.22台半ばでの取引。東京市場で1.22台半ばから1.2210台まで軟化したあと、ロンドン時間には1.2276近辺まで上値を伸ばした。その後は米債利回り上昇とともに1.2250付近へと上昇一服。ポンド円は181.50台から182.80付近まで上伸。その後は182円台半ばで推移している。ユーロポンドは特段の材料に欠けるなかで0.8630台から0.8650台で揉み合っている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明