円が急速に買い戻されドル円は156円台に下落 日銀がレートチェック=NY為替概況
円が急速に買い戻されドル円は156円台に下落 日銀がレートチェック=NY為替概況
きょうのNY為替市場、円が急速に買い戻されドル円は156円台に下落した。日銀決定会合は市場が期待していた「かなりタカ派」な雰囲気には映らなかったことで円安の反応が強まった。ドル円も一時158円台に上昇していたものの、NY時間に入って156円台に急速に下落。日銀がレートチェックを実施したとの報道が伝わり、市場では当局のレートチェックを投機的円売りへの「新たな警告信号」と捉える見方も出ている模様。
一方、FRBは今週のFOMCで想定以上のタカ派姿勢を示し、追加利上げも示唆していた。これにより日銀の引き締めペースの遅れが市場では意識され、ドル円が再び160円を目指すリスクが浮上。しかし、日銀のレートチェックの報道で、日本の大型連休中の薄商いに乗じた円買い介入の警戒感も高まった。
しかし、日米金利差や日本の財政懸念といった円安の構造的要因は根強い。単発の介入で一時的に円買いが加速したとしても、持続的な円高トレンドへの転換はかなりハードルが高い。
ユーロドルは1.14ドル台で上下動。下げは一服していたものの1.15ドル台回復を試す勢いまでは見られず、次の展開待ちといった雰囲気のようだ。一方、ユーロ円は181.50円近辺まで買い戻されていたものの、円買戻しが強まったことで、一時179円台に下落した。
ECBの利上げについて市場は、10月は据え置きと見ているが、ユーロ圏のインフレが4%に迫る勢いの中、景気も予想以上に底堅さを維持しており、ECB内では10月も選択肢となっているとの報道も流れている。
ただ、ECB理事からは「成長にかなり楽観がある。インフレに対処する必要はあるが、それは最終的に成長を脅かすことにもなり得る」との警戒感も示されていた。ラガルド総裁は本日の会見で、エネルギー価格の上昇だけで必ずしも利上げに繋がるわけではないと強調していた。
ポンドドルは1.33ドル台半ばから後半に買い戻され、1.33ドル台はいまのところサポートされている格好。一方、ポンド円は日銀会合で211円台に上昇していたものの、レートチェックの報道で209円台に伸び悩んだ。
市場では、英中銀の今後の金融政策を巡り、市場では11月の追加利上げの有無がポンドの焦点となっている。英中銀は今週政策金利を据え置いたが、アナリストは、英中銀が11月も利上げを見送ればポンドが下落する可能性があると述べている。
8月のサービス価格の伸びが横ばいだったほか、民間部門の賃金上昇率が鈍化し、5-7月のILO失業率がも4.9%となるなど、英中銀が利上げを急ぐ必要性は乏しい。英10年債利回りが5.2%まで上昇するなど、市場はすでに金融引き締めの多くを担っていると指摘。10月に発表される秋季予算案が、需要をさらに抑制する可能性もあり、追加利上げのハードルは高いとも述べている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。