ドル円は150円手前で振幅、総じてドル買い圧力残るなか、ユーロが底堅い=ロンドン為替概況
ドル円は150円手前で振幅、総じてドル買い圧力残るなか、ユーロが底堅い=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、総じてドル買い圧力が残っている。序盤は米債利回りが低下したことで調整の動きが入った。ドル円は149.93近辺と年初来高値を更新したあと、149.65近辺まで反落。その後は再び米債利回りが上昇し、149.90付近へと買われている。150円の大台が意識されるなかで、神経質な上下動となっている。ユーロドルは1.0460近辺を安値に、1.0493近辺まで上昇。その後も高止まりしている。ドル売りとともにユーロ自体の買いも観測されている。レーンECBチーフエコノミストは、「賃上げによる物価上昇圧力が残っている」「インフレ目標はまだ達成していない、より多くの仕事を成すべき」と発言しており、追加利上げの可能性を示唆したと市場は受け止めたもよう。ユーロ円は156.70台から157円台を回復。対ポンドでもユーロ買いが優勢。ポンドドルは1.20台後半で上に往って来い。1.21手前は重く、足元では1.2050台に安値を広げてきている。ポンド円は180.60付近まで下押しされたあと、一時181円台を回復したが、再び180円台後半に軟化している。ユーロと比較すると上値が重くなっている。米10年債利回りは4.66%台まで低下したあとは、4.72%台へと上昇、根強いドル買い圧力となっている。
ドル円は149円台後半での取引。ロンドン早朝に149.93近辺まで買われ、年初来高値を更新した。しかし、150円には届かず反落、149.65レベルの安値を付けた。その後は再び149.90付近へと買われている。米債利回りの上下動に敏感に反応している。150円付近には相応のオプション設定が観測されており、心理的にも上値の壁となっている。ただ、下押しは浅く、ドル買い圧力は根強い。
ユーロドルは1.04台後半での取引。前日からの下落の流れを受けて、東京午後には1.0460近辺まで下落。その後は米債利回りが低下したことで、ロンドン序盤には1.0493近辺まで反発した。米債利回りは再び上昇しているが、ユーロ買い圧力もあって底堅い。ユーロ円は156.74近辺まで下落したあとは、157.36近辺に高値を更新。足元では157円付近で推移している。対ポンドではユーロ買いが優勢。 レーンECBチーフエコノミストが賃上げによる物価上昇圧力が残っており、インフレ目標達成ためにより多くの仕事をなす必要と述べていた。
ポンドドルは1.20台半ばでの取引。ロンドン序盤に1.2097近辺まで買い戻しが入ったが、その後は再び軟化。足元では1.2050台へと安値を広げてきている。ポンド円は180.60付近まで下落したあと、いったん181円台を回復したが、上値重く再び180円台後半に軟化している。ユーロポンドは0.8660台から0.8690付近へと上昇。ポンドは総じて上値重く推移している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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