ドル売り優勢、月末・四半期末など近づき調整入る ドル円149円台前半=ロンドン為替概況
ドル売り優勢、月末・四半期末など近づき調整入る ドル円149円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが優勢。月末・四半期末などが近づくなかでこれまで進行してきたドル高の流れに調整が入っている。また、きょうは米GDP確報値と新規失業保険申請件数、あすに米個人所得・支出とPCEデフレータなどの発表を控えて、いったんドル買いポジションを軽くする動きも指摘される。ロンドン朝方にややドル高方向への動きをみせたあとは、英独債利回りが上昇して取引を開始したことをきっかけに、ポンドドルやユーロドルが買われている。ポンドドルは1.21台前半から一時1.22台乗せ、ユーロドルは1.05台割れ水準から1.0540付近へと上昇。この動きに連れてドル円も149.50付近が重くなり、149.20近辺へと軟化した。米債利回りの上昇には反応薄。ドル売りが広がるなかで、クロス円は反発。ユーロ円は156円台後半から157円台前半へ、ポンド円は181円台前半から182円台乗せへと上伸。豪ドル/ドルや豪ドル円も買われている。欧州株や米株先物・時間外取引はまちまちの動きで方向性は希薄。このあとの全国版の独消費者物価指数の発表を控えて、各州ごとの数字が発表されているが、いずれも前回からの伸びが鈍化している。ただ、特段のユーロ反応はみられず。ベース効果による伸び鈍化と市場は織り込んでいるもよう。NY市場では米GDP確報値、米新規失業保険申請件数などが日本時間午後9時半に発表される予定。
ドル円は149円台前半での取引。前日の海外市場で149.71近辺まで年初来高値を更新したあとは、上値重く推移している。ロンドン市場では149.50付近が重く、149.20近辺へと水準を下げている。米10年債利回りは4.59%付近から4.64%台へと上昇しているが、欧州債利回り上昇に連れた面もあって、ドル円は149円台前半の安値圏で売買が交錯している。
ユーロドルは1.05台前半での取引。ロンドン朝方につけた1.0491近辺を安値に、その後は反発の流れとなっている。足元では1.0540付近へと高値を伸ばしている。ユーロ円は156.71近辺を安値に、157.40近辺へと上昇。ただ、ポンド買いに連れた面もあって、対ポンドではユーロは軟調。ドイツ各州ごとの消費者物価指数が発表され、前回からの伸び鈍化が示されているが、特段のユーロ売り反応はみられていない。
ポンドドルは1.22付近での取引。序盤につけた1.2120近辺を安値にその後は買いが強まっている。一時1.2206近辺まで上伸した。ポンド円も181.06近辺を安値に買われ、高値を182.18近辺に伸ばしている。ユーロポンドは0.8660付近から一時0.8630付近まで下押しされた。英債利回りが上昇したことがポンド買いのきっかけとなったほか、月末などを控えたドル買いに対する調整やユーロポンド上昇への調整などがポンド相場を押し上げたもよう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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