円買い優勢、口先介入や株安で ドル円一時142円台=ロンドン為替概況
円買い優勢、口先介入や株安で ドル円一時142円台=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円買いが優勢。東京午前の神田財務官に続いて夕刻には松野官房長官も、円安の動きに警戒感を示している。いわゆる口先介入が円買いの反応を広げた。ドル円は143円台半ばから一時142.94近辺まで下押しされた。クロス円も下げており、ユーロ円は156円台割れ、ポンド円は182円台割れとなる場面があった。また、先週末の米株安を受けて週明けの株式市場も軟調。欧州株や米株先物が上値重く推移しており、リスク警戒的な円買い圧力も根強い。ユーロにとってはこの日発表された6月独Ifo景況感指数が予想以上の悪化を示したことが重石に。企業担当者へのアンケートではドイツ第2四半期GDPが再びマイナス成長に陥る可能性が高まってきているとした。一方で、独連銀月報ではドイツ経済は底打ちし、第2四半期は微増となる見通しと見方が分かれた。ユーロドルは1.09を挟んで下に往って来い。ユーロは対ポンドでも序盤の下落を消している。一方、対円では引き続き円高圧力が優勢で、ユーロ円は156円付近で上値を抑えられている。
ドル円は143円付近での取引。神田財務官に続いて、松野官房長官からも円安の動きに対する警戒感が示された。ドル円は143.50付近から一時142.94近辺まで下押しされえた。その後は下げ一服も、143.20付近では上値を抑えられている。米10年債利回りが3.72%台から3.67%台へと低下、欧州株などが上値重く推移していることもドル円の重石となっている。
ユーロドルは1.09付近での取引。1.0888から1.0911までの狭いレンジで下に往って来いとなっている。ユーロ円はドル円とともに下落し、156.50付近から一時155.75近辺まで下げた。その後は156円付近で揉み合っている。対ポンドではユーロ売りが先行したが、その後は買戻しの動きが優勢になっている。Ifo景況感指数が弱い数字となり、ドイツ経済の先行き見通しも悪化した。一方で、独連銀月報ではドイツ経済が底を打ち、第2四半期には微増となる見通しと明るめの見方を示していた。
ポンドドルは1.27台前半での取引。ロンドン時間には1.2710付近から1.2750手前水準で上下動している。対円や対ユーロでの売り圧力が上値を抑えている。ポンド円は182.50付近で上値を抑えられると、182円台割れから181.80付近へと下押しされている。ユーロポンドは0.8540台まで下落したあと、反転上昇して高値を0.8585近辺に伸ばしている。総じてポンド売りが優勢となっているが、この日は目立った材料はでていない。小売調査関連の指標が発表されたが、前回から小幅改善も、市場予想ほどではなくインパクトに欠ける内容だった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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