ドル買いが優勢、欧州景気不安でユーロが下落 ドル円は143円台=ロンドン為替概況
ドル買いが優勢、欧州景気不安でユーロが下落 ドル円は143円台=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが優勢。この日発表された6月のフランスとドイツのPMI速報値が予想以上に弱含んだことが欧州景気に対する不透明感につながった。ユーロ売りが強まり、ユーロドルは1.09台割れから1.0840台まで急落した。ユーロ円も156.50付近から一気に155円付近まで下落。対ポンドでもユーロが売られるなど、ユーロ売り一色となった。英PMI速報値も弱含んだが、ポンド売りは軽微にとどまっている。ポンドドルは1.2680台に下押しも1.27台をすぐに回復。ポンド円は181円台前半に下落したあと182円台に戻している。短期金融市場では英中銀のターミナルレートを6.25%と見込む動きとなっている。ドル円は東京午後に7カ月ぶり高値となる143.45近辺まで買われたあと、ロンドン序盤には142.70台まで反落。しかし、足元では143円台に乗せてきており、上値追いの流れは維持している。ユーロ売り主導でドルが堅調に推移しており、ドル指数は10日線を上回った。
ドル円は143円台前半での取引。東京午後に143.45近辺まで買われ、昨年11月以来の高値水準となった。その後は欧州株安などで調整の動きに押され、142.77近辺まで反落。しかし、下値での買い意欲は根強く、再び143円台に乗せており、上値追いの流れを維持している。
ユーロドルは1.08台後半での取引。東京市場で1.09台半ばから前半へとじり安となったあと、ロンドン序盤に発表されたフランスやドイツのPMI速報値の弱い結果を受けて売りが加速した。1.09台割れから一時1.0844近辺まで安値を広げた。その後は下げ一服も1.08台後半での取引にとどまっている。ユーロ円も下落。156.50付近から一時155.06近辺に安値を広げた。その後は155円台後半までの反発となっている。対ポンドでもユーロは売られており、ユーロ全面安となっている。週末を控えたポジション調整が誘発されたとの指摘も聞かれた。
ポンドドルは1.27台前半での取引。東京市場で1.27台半ばが重くなった流れを受けてじり安の動きをみせた。ユーロ圏と同様に英国のPMI速報値はやや弱含んだ。しかし、下押しは1.2687近辺までとユーロドルと比較すると小幅にとどまり、1.27台前半へと戻している。ポンド円は下に往って来い。182円台半ばで上値を抑えられると、一時181.27近辺まで下落。その後は再び182円台前半に買い戻されている。ユーロポンドは0.8600付近から軟調に推移しており、0.8535近辺まで軟化している。短期金融市場では英中銀のターミナルレートを6.25%と見込む動きとなっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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