英中銀は50bp利上げを発表、一時ポンド買い強まる=ロンドン為替概況
英中銀は50bp利上げを発表、一時ポンド買い強まる=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円売りとドル売りが優勢。この日はスイス中銀、ノルウェー中銀、英中銀とトルコ中銀が相次いで政策金利引き上げを発表。ポンドやユーロなどの欧州通貨が買われた分、相対的にドルが売られている。さらに、日銀が大規模緩和を長期的に継続する姿勢を示していることで、円相場との対比が強まり、クロス円主導で円安が進行した。為替市場では各国の金融政策スタンスの差が相場を動かしている。相次ぐ利上げで欧州株や米株先物は下げている。ドル円は一時142.16近辺に高値を伸ばした。その後の振幅も下値は堅い。ポンドドルは英中銀発表直後に1.2837近辺まで急伸後、一気に1.2739近辺まで反落。足元では1.27台後半に落ち着いた。ポンド円も182.45近辺の高値をつけたあとは180.72近辺に安値をつけ、181円台後半へと戻している。ユーロドルは一時1.1012レベルと心理的節目の1.10台に乗せた。ユーロ円は156.51近辺に高値を伸ばし、その後も156円台にとどまっている。スイス中銀は25bp利上げと予想通りの利上げ幅だったが、対円で一時159円台まで買われ、フランは変動相場制移行後の最高値を記録した。ノルウェー中銀は50bpと予想以上の利上げ幅で、クローナ買いに。注目のトルコ中銀は15%への利上げを発表。市場予想20%を下回ったことを受けてリラ相場が急落し、市場最安値を更新している。
ドル円は142円付近での取引。東京市場からじり高の動きとなり、ロンドン時間には一時142.16近辺まで高値を伸ばした。その後も142円付近に高止まりしている。欧州各国の中銀が軒並み利上げを実施しており、相対的に円安の動きが優勢となっている。
ユーロドルは1.09台後半での取引。1.09台後半からじり高となり、ロンドン序盤には1.1012近辺と節目水準に乗せている。前日から一段高となっている。ただ、足元ではやや調整売りに押されている。ユーロ円はロンドン時間に入ると堅調な動きをみせている。155円台後半から一時156.51近辺まで買われ、リーマンショック以来の高値水準となった。対ポンドでは激しく振幅も方向性に欠けている。
ポンドドルは1.27台後半での取引。英中銀が50bpの大幅利上げを発表したことで1.2837近辺まで一気に買われたが、その後は1.2739近辺まで急落。市場では大幅利上げが英景気に悪影響との懸念が広がったもよう。ただ、その後は1.27台後半と英中銀発表前の水準に戻している。ポンド円も激しく振幅。182.45近辺まで買われたあと180.72近辺まで急反落。その後は181円台半ばから後半に戻している。ユーロポンドは0.8896から0.8954で上下動のあと、0.8600付近に落ち着いた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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