アジア株 上海株は上値重い、西側諸国との対立激化懸念 衝突避けたいなら台湾海峡付近に近づかないよう西側に警告
アジア株 上海株は上値重い、西側諸国との対立激化懸念 衝突避けたいなら台湾海峡付近に近づかないよう西側に警告
東京時間11:12現在
香港ハンセン指数 19026.12(+76.18 +0.40%)
中国上海総合指数 3234.10(+4.03 +0.12%)
台湾加権指数 16753.19(+46.28 +0.28%)
韓国総合株価指数 2610.22(+8.86 +0.34%)
豪ASX200指数 7224.70(+79.56 +1.11%)
アジア株は総じて上昇、前週末の米株大幅高を好感して買い優勢で始まった。米利上げ休止観測が一段と高まっている。ただ、利上げ終了ではなく6月会合は休止し、その後は金利を再び引き上げる可能性がある。
香港株は続伸、医療品や消費者サービス関連の一角が上昇している。一方、前週末に大幅上昇した碧桂園控股や龍湖集団など不動産株は調整売りに押されている。
上海株は上昇も上値は重い、西側諸国との対立激化が懸念されている。
中国国防相は先週末、台湾は核心的利益だとして、中国は必ず統一しなければならないと主張。外国からの干渉は受けないと述べた。中国は西側に対し、人民解放軍との危険な衝突を避けたいなら、国境付近の海域および空域に近づかないよう警告。意図せぬ紛争のリスクが高まっていることを強調した。
一方、中国財新5月のコンポジットPMIが2020年12月以来の高水準となったことは好感されている。
豪州株は1.11%高、エネルギーや素材関連が総じて上昇している。NY原油価格が時間外で一時、約1カ月ぶりに1バレル=75ドル台に乗せた。OPEC+会合で、サウジが7月から日量100万バレルを追加削減すると発表したことを受け、週明けの原油価格は時間外で一時大幅上昇した。天然ガスやガソリン、軽油も上昇。鉄鉱石価格も上昇している。
一方、豪中銀の引き締め長期化は懸念されている。月次消費者物価指数が前月から上昇したことに加え、7月1日からの最低賃金引き上げ決定を受け、インフレが再加速する恐れがある。ロウ豪中銀総裁はインフレ率を中銀目標の2-3%に戻すために必要なことは何でもやると繰り返していることから、豪中銀の追加利上げ観測が高まっている。ゴールドマンサックスやANZ、クレディスイスなど複数機関は6日の会合で金利を25bp引き上げると予想している。ゴールドマンサックスやANZはあと2回の金利引き上げを見込んでおり、ターミナルレートを4.35%と予想。クレディスイスとドイツ銀行はあと3回利上げをし、ターミナルレートを4.60%と見込んでいる。

執筆者 : MINKABU PRESS
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