アジア株は下落、米追加利上げ懸念が重石 上海株は0.5%安、1年物MLF金利据え置きに失望感
アジア株は下落、米追加利上げ懸念が重石 上海株は0.5%安、1年物MLF金利据え置きに失望感
東京時間11:01現在
香港ハンセン指数 19668.05(+40.81 +0.21%)
中国上海総合指数 3254.48(-17.88 -0.55%)
台湾加権指数 15477.49(-24.87 -0.16%)
韓国総合株価指数 2468.16(-7.26 -0.29%)
豪ASX200指数 7249.80(-6.85 -0.09%)
アジア株は軒並み下落、米追加利上げ懸念が重石。先週末の米ミシガン大調査のインフレ期待が予想外に上昇したことを受け、米追加利上げ観測が浮上している。もっとも米債務上限問題や米銀に対する警戒感から値動きは限定的、積極的な売買は手控えられている。一部報道によるとバイデン大統領と議会指導者の債務上限巡る協議は16日に再開されるもよう。
香港株は0.21%高。序盤に約7週間ぶり安値をつけたあと値ごろ感で買い戻されており、プラス圏を回復している。碧桂園控股や中国海外発展、華潤置地、九龍倉置業地産投資、龍湖集団など不動産株が総じて下落。JDドットコムやアリババ、バイドゥなどハイテク関連の一角も下落している。一方、消費者サービス関連や医療品の一角は上昇している。
上海株は0.55%安。コミュニケーションサービスや不動産、エネルギー、生活必需品関連が下落。
中国人民銀行は15日、1年物MLF金利を2.75%に据え置いた。中国の景気回復ペースの鈍さを受け、一部で引き下げを予想していたことから、やや失望感が広がっている。
先週発表された中国の4月の消費者物価指数は約1年ぶり低水準になり、生産者物価指数はおよそ3年ぶりの落ち込みを記録したことから、エコノミストらは中国の景気回復には明らかに政府の支援が必要だと指摘。中国人民銀行が「すぐにでも」金融緩和に踏み切ると予想している。
今週は中国4月の鉱工業生産と小売売上高が発表されるほか、不動産投資や失業率、新築住宅販売の発表も予定されている。4月の指標が総じて弱い内容となれば金融緩和期待が一段と高まる可能性がある。

執筆者 : MINKABU PRESS
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