株安継続も為替市場は円安・ドル安の動き ユーロがけん引=ロンドン為替概況
株安継続も為替市場は円安・ドル安の動き ユーロがけん引=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ユーロが堅調に推移している。前日の米株大幅安を受けて、欧州株や米株先物が軟調に推移している。しかし、為替市場では円安・ドル安の動きをみせており、前日の動きに調整が入る形になっている。そのなかでユーロ買いの動きが目立っている。タカ派で知られるクノット・オランダ中銀総裁が「ECBは複数回の50bp利上げを計画している、50bp利上げを1回実施しただけでやめることはないだろう」と述べたことに反応した。また、ダボス会議での討論会にラガルドECB総裁が参加、インフレ抑制に意欲を見せたことも下支えとなった。このあとには50bp利上げを実施した昨年12月15日のECB理事会議事録が公表される予定。ユーロドルは1.07台後半から1.0838近辺に高値を伸ばした。ユーロ円は東京午後に138円台割れを示現した後は買いの流れが続いて139.43近辺に高値を更新している。ユーロは対ポンドでも堅調。ポンド円は1.23台前半での揉み合いに終始している。ポンド円は円安に流れが転じて157円台後半から158.60付近へと下げ渋り。ドル円は前日からの安値圏で下げ一服。127.76近辺を安値に128.60付近へ買い戻されている。
ドル円は128円台半ばでの取引。東京市場では株安とともに上値抑えられ、129円手前から127.76近辺まで下押しされた。欧州株や米株先物も軟調に推移している。ただ、ロンドン時間に入るとクロス円とともに下げ渋り、128.60付近へと買い戻されている。
ユーロドルは1.08台前半での取引。前日NY市場で下落したあと、東京市場では1.07台後半と安値圏での揉み合いが続いた。ロンドン朝方には一時1.0782近辺に下押しされた。その後は買い戻しの流れに転じており、高値を1.0838近辺に更新している。ユーロ円は138円台割れまで下落したあと、139.43近辺まで買われている。ユーロは対ポンドでの堅調。タカ派で知られるクノット・オランダ中銀総裁がECBは今後も複数回の50bp利上げを計画と述べたことが買いを誘っていた。ラガルド総裁もインフレ抑制に意欲を示していた。
ポンドドルは1.23台前半での取引。前日NY市場で売られたあと、安値圏で揉み合っている。ロンドン朝方には1.2313近辺に安値を広げた。その後は1.2350付近までとレンジ取引が続いている。ユーロ買い・ポンド売りが入っており、ポンドの上値追いは限定されている。対円では東京午後につけた157.57近辺の安値から158.70近辺まで反発しているが、東京朝方につけた高値159.20近辺には届いていない。英中銀の信用調査では第1四半期は金利上昇を背景に、クレジットや住宅ローンに対する需要・供給はともに低下する見込みが示された。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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