再び円買い強まる、ドル円一時130円台後半=ロンドン為替概況
再び円買い強まる、ドル円一時130円台後半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、再び円買いが強まった。東京朝方に読売オンラインが「日銀が来週の会合で大規模金融緩和に伴う副作用を点検する」と報じたことが円買いの動きを誘った。ドル円は132円台半ばから131円台半ばへと下落したあと、ロンドン市場では一段と売られ、安値を130.86近辺まで広げた。円が全面高となり、クロス円も下落。ユーロ円は141円台割れ、ポンド円は159円台前半、豪ドル円は90円台前半に安値を広げている。この日は米消費者物価指数(CPI)の発表を控えており、発表後のドル相場の急変動が警戒されるなかで、円相場の材料でドル円が先立って下落した格好。ユーロドルは1.07台での上下動に終始しており、米CPI待ちムード。ECB調査で消費者のインフレ期待がやや後退した。一方、ECB経済報告では根強いインフレリスクが警戒されていた。ポンドドルは1.21台での上下動のなかで高値を1.2190近辺まで伸ばした。対ユーロでのポンド買いも観測されている。英国とEUが新たな交渉で離脱後の問題解決に向け最終的合意目指すとの一部報道が好感された面があったようだ。
ドル円は131円付近での取引。東京朝方に読売オンラインが「日銀が来週の会合で大規模金融緩和に伴う副作用を点検する」と報じたことが円買いの動きを誘っている。東京朝方の132.50付近から131.50割れまで下落したあと、ロンドン朝方には下げ渋りの動きがみられた。しかし、132円台には届かず再び売りが強まっている。131円台割れから130.86近辺に安値を広げた。
ユーロドルは1.07台後半での取引。東京朝方につけた1.0775近辺で上値を抑えられ、ロンドン序盤には1.0743近辺まで反落したその後は売買が交錯しておりレンジ取引が続いている。ユーロ円は円買い圧力に押されて141円台後半から140.89近辺まで安値を広げている。対ポンドではユーロは軟調に推移している。円相場主導の展開でユーロ相場自体は米CPI待ちとなっている。
ポンドドルは1.21台後半での取引。1.2170付近から1.2130付近まで軟化したあと、ロンドン市場では一時1.2190近辺まで高値を伸ばした。ただ、1.22台には届かず売買が交錯している。ポンド円は円買い圧力に押されて160円台割れから159.23近辺まで安値を広げた。ユーロポンドは0.8870付近で上値を抑えられると、0.8830台まで一時下落した。英国とEUが新たな交渉で離脱後の問題解決に向けて最終的合意を目指すと報じられたことがポンド買いにつながった面があったようだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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