リスク選好の動き続く、ドル円132円台後半に下げ渋り=ロンドン為替概況
リスク選好の動き続く、ドル円132円台後半に下げ渋り=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、リスク選好の動きが続いている。先週末のNY市場で米雇用統計、米ISM非製造業景況指数の結果内容を受けて米債利回りが低下、米株や欧州株が大幅高となった。賃金上昇の伸び鈍化や非製造業指数の予想以上の落ち込みが、インフレ鈍化や米利上げペース鈍化期待につながっていた。週明けもアジア株が堅調に取引をスタート。続く欧州株や米株先物も騰勢を維持している。為替市場ではドル円やクロス円が堅調に推移しており、リスク選好の動きが広がっている。ドル相場はドル安の動きが先行も、足元ではややその矛先は鈍っている。円相場主導の展開になっている。ドル円はアジア市場で131.31近辺まで安値を広げたあと、ロンドン時間には132.66近辺まで反発。クロス円も堅調で、ユーロ円は140.17近辺を安値に141.57近辺へ、ポンド円は159.31近辺から161.24近辺まで上昇している。米10年債利回りは3.56%付近から3.60%付近へと下げ一服。NY原油先物は74ドル台から76ドル台へと上昇している。
ドル円は132円台半ばでの取引。先週末の134円台から132円付近までの下落を受けて、週明けアジア市場では131.31近辺まで一段と安値を広げた。しかし、その後は買戻しの動きとなり、ロンドン時間には132.66近辺まで反発。欧州株や米株先物が小高く推移しており、米債利回りも小反発。リスク選好の動きとともに円売りの動きが入っている。
ユーロドルは1.06台後半での取引。先週末の上昇を受けて、週明けもじり高の動きとなっている。ロンドン序盤にはユーロ円の上昇とともに1.0700近辺まで高値を伸ばした。その後は1.06台後半に高止まりしている。ユーロ円はアジア時間に140.17近辺まで下押しも、先週末安値には届かず反発している。ロンドン時間には140円台後半から141.57近辺に高値を伸ばした。対ポンドではユーロ売りが先行も、その後は買い戻されている。ただ、先週末に下げた後の戻りは限定的。11月ユーロ圏失業率は6.5%と前回から引き続き最低水準を維持した。
ポンドドルは1.21台前半での取引。先週末の上昇後、週明けも底堅い値動きとなっている。ロンドン序盤には高値を1.2174近辺まで伸ばした。その後はやや調整が入っている。米債利回りが小反発しており、ややドル買い戻しが入っていた。ポンド円はアジア時間につけた159.31近辺の安値からロンドン時間には161.24近辺まで高値を伸ばしている。足元では160円台後半へと買い一服。ユーロポンドは0.88付近から0.8770付近で下に往って来い。NY原油先物が76ドル台へと上昇しており、ポンド買いを誘う面もあったようだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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