ドル売り先行、ドル円一時129円台=ロンドン為替概況
ドル売り先行、ドル円一時129円台=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが先行した。米10年債利回りが前日終値水準を下回り、一時3.67%付近まで低下したことがドル売りを誘った。また、欧州株や米株先物が堅調に推移しており、リスク警戒のドル買いが緩和されたこともあった。ドル円は131円台手前から売られ、一時129.93近辺まで下落。ただ、129円台での取引は続かず130円台半ばへと下げ渋っている。ドル売り圧力でユーロドルは1.05台後半から1.06台乗せ、ポンドドルは1.19台後半から1.20台後半へと上昇。特に、リスク動向に敏感な豪ドル/ドルは0.67台後半から0.68台後半へと上値を伸ばしている。序盤はドル円の売りに押されたクロス円も上昇に転じている。ユーロ円は138円台割れから138円台半ばへ、ポンド円は156円台後半から157円台後半まで買われた。独仏ユーロ圏の非製造業PMI確報値はいずれも上方改定された。一方、英住宅ローン承認件数が減速、消費者信用残高は増加と家計の厳しい状況が浮き彫りとなっていた。ただ、ユーロ・ポンドいずれも目立った反応はみせなかった。
ドル円は130円台半ばでの取引。131円手前で上値を抑えられるとロンドン勢は売りを強めた。一時129.93近辺まで安値を広げた。しかし、すぐに130円台を回復すると130.60台まで反発した。足元では売買が交錯するなかで値動きは一服している。米10年債利回りが3.73%付近から一時3.67%付近まで低下、ドル売りを誘った。日銀決定会合を18日に控えて、報道に敏感に反応する面もあったようだ。
ユーロドルは1.06台前半での取引。1.05台後半での静かな取引から上抜けている。1.06台を回復すると高値を1.0635近辺に伸ばした。ユーロ円は上下動。138円台割れから137.88近辺に安値を広げたあとは、上昇に転じると138.64近辺に高値を伸ばした。対ポンドではやや売りに押されている。一連の欧州非製造業PMI確報値は上方改定が相次いだが、特段の反応はみられなかった。欧州株が続伸しており、リスク選好的な動きが入った。
ポンドドルは1.20台後半での取引。1.19台後半での揉み合いを上抜けると、高値を1.2086近辺に伸ばした。ポンド円は売りが先行して156.50付近に軟化したあとは買いに転じると、高値を157.68近辺に伸ばした。ユーロポンドは0.8820付近から0.88台割れへと軟化。総じてポンドは堅調に推移している。ただ、クレジットカード残高の増加、住宅ローン承認件数の減少など英家計の厳しい状況が浮き彫りとなっていた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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