【これからの見通し】目先の株安一服も安心できず、ウクライナ情勢に好転望めず
【これからの見通し】目先の株安一服も安心できず、ウクライナ情勢に好転望めず
昨日実施されたウクライナとロシアの停戦協議は再び合意を見なかった。人道回廊の有効な実施が焦点となっているが、ロシア側の用意した経路がウクライナにとっては敵地であるロシア向けであったり、ルートに戦車や地雷が待ち構えているという。トルコがロシアとウクライナの外相との会談を仲介する動きもあるようだが、ロシア側の強硬姿勢を見る限りは事態好転の望みは薄い。ロシア側には撤退の意思がみられず、ウクライナ側は徹底抗戦姿勢だ。
そのなかで、西側諸国は経済制裁の手を緩めることはできない状況。これに対して、ロシア側は対抗措置を講じる構えだ。さらに、軍事行動により黒海周辺の物流はストップしている。原油やガスなどのエネルギー価格、銅などの鉱物資源価格、窒素などの化学品価格、小麦などの食糧品価格など世界的なインフレ圧力の高まりにつながっている。
市場ではインフレと景気停滞が併存するスタグフレーションを警戒する声もでてきているようだ。株式市場ではドイツやフランスの代表的株価指数が1月高値から2割安となる場面があった。いわゆる弱気相場入りのサインだ。今後、戻り売りのパターンが続くことも念頭に置いて、慎重な相場展開が続く可能性がある。
そのなかで為替市場では、ドル買い・円買い、フラン買いといった安全通貨への需要が根強い。一方で、紛争地域に近い欧州のユーロやポンドには売り圧力がかかっている。豪ドルやカナダドルは資源国通貨ということで買われる場面がある一方で、リスク敏感通貨として売られやすい面もあり、一方向への動きは見通しにくい。
足元では米株先物や日経平均に下げ一服の動きがみられている。ただ、相場に息継ぎが入る程度と見たほうが良いのかもしれない。ウクライナ情勢の鎮静化が待たれるところだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、ドイツ鉱工業生産(1月)、ユーロ圏GDP・確報値(第4四半期)、南アフリカGDP(第4四半期)、米貿易収支(1月)、カナダ国際商品貿易(1月)、米卸売在庫・確報値(1月)、米卸売売上高(1月)など。
発言イベント関連では、金融当局者らの講演などの予定はみられない。米3年債入札(480億ドル)が実施される。アップルが新製品発表イベントを開催する。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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