資金調達通貨としての地位がユーロを圧迫との声も=NY為替
きょうも為替市場はドル売りが優勢となる中で、ユーロドルは買い戻しが続いており、1.17ドル台半ばまで回復している。一時1.1765ドル付近まで上昇する場面もみられたが、その付近ではロング勢の利益確定売りも出るようだ。本日の21日線が1.1780ドル近辺に来ており、目先の上値メドとして意識されるが、テクニカル勢からは、その付近での売りを推奨する声も出ている。
今週のジャクソンホールでのFRBの年次シンポジウムを控えて、為替市場ではリスク選好のドル売りが優勢となっており、ユーロドルの買い戻しに繋がっている。しかし、キャリー取引におけるユーロの資金調達通貨としての地位がドルに対する回復を妨げる可能性があるとの声も聞かれる。
ユーロドルは先週末に9カ月半ぶりの安値である1.1665ドルを付けて以来、反転している。リスク選好の雰囲気改善がユーロドルの買戻しを支援しているが、資金調達通貨としての地位が過去に見られたようなユーロの回復を生み出さない可能性があるという。この日の第2四半期のドイツGDP確報値は上方修正されていたが、ECBがインフレ率が期待以上に推移していることを認めるまでは、ユーロがユーロ圏の経済指標の支援を享受できるとは思えないと指摘した。
EUR/USD 1.1752 EUR/JPY 128.89 EUR/GBP 0.8558
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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