雇用改善は示すも、分析の対象ではないとの意見も=NY為替
きょうのNY為替市場でドル円は戻り売りに押されており、111円台前半に下落している。この日発表の米雇用統計を受けて為替市場はドル売りの反応を示している。非農業部門雇用者数(NFP)は85.0万人と予想を上回った。平均時給も前年比3.6%に上昇している。ただ、失業率は5.9%に悪化し、労働参加率も61.6%と依然として低い水準が続いている。
今回の米雇用統計について市場からは、雇用改善は示しているものの、FRBのタカ派スタンスが強化されることを示す内容ではないとの見方も少なくない。
また、現段階の米雇用統計は、企業の労働者に対する需要というよりも、労働者の雇用される意欲を示している面が大きく、FRBは労働市場の供給側に対する影響は無力であるため、分析の対象ではないとの意見も聞かれる。金融政策を占う上での重要性はかなり低いという。本日の米雇用統計で、FRBがスタンスを変える可能性のあるものは何もなく、資産購入ペース縮小が9月に発表されるとの予想は維持するものの、時期は遅れるリスクがあるとも指摘した。
USD/JPY 111.29 EUR/JPY 131.84
GBP/JPY 153.52 AUD/JPY 83.43
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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