【これからの見通し】今週のドル相場は米雇用関連指標の強弱で不安定に推移、きょうはミシガン大指数
【これからの見通し】今週のドル相場は米雇用関連指標の強弱で不安定に推移、きょうはミシガン大指数
今週の米経済指標は民間発表が中心となっている。ADP雇用統計とISM非製造業景気指数が強含んだことがドル買いに、昨日のチャレンジャー人員削減数の急増がドル売りに作用した。ドル相場は、米雇用関連指標の強弱の狭間で不安定に推移している。米政府機関閉鎖が異例の長さとなっている。経済統計発表の遅れにとどまらず、政府機関の雇用や航空運輸など経済活動に対する支障が顕在化してきている。米経済に与える影響は、深刻度が増してきているようだ。
本日はミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(11月)が発表される。市場予想は53.0と前回10月53.6からの低下が見込まれている。現況指数が改善も、先行き指数は低下する予想となっている。政府系機関からの指標発表がない中で、通常よりも市場反応が敏感になる可能性があり注意しておきたい。
発言イベント関連では、ウィリアムズNY連銀総裁、ジェファーソンFRB副議長などが経済会議に参加する。昨日発言のあったハマック・クリーブランド連銀総裁、グールズビー・シカゴ連銀総裁などからはデータ不足やインフレ警戒によって当面の利下げについて否定的な見方が示されていた。本日の両名の見解もチェックしておきたい。
その他の材料は、カナダでは雇用統計が発表される。雇用者数の変化は5千人減の予想で、前回の6.04万人増からは伸びが停滞する見込み。失業率は7.1%と前回と同水準が予想されている。正規雇用者数とパートタイム雇用者数の増減と合わせてチェックしたい。
このあとの欧州市場では、テュディン・スイス中銀理事、ナーゲル独連銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁、エルダーソンECB理事、ピル英中銀チーフエコノミストなどの講演やイベント参加が予定されている。英中銀のピル氏は昨日発表された英金融政策に関する説明で、市場参加者にとっては復習となりそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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