ドル円、下値押しには慎重も戻りは鈍い、トルコリラ一時値を落とす展開に=ロンドン為替概況
ドル円は東京市場の午前中に107円88銭まで値を落とした流れを受けてロンドン朝方も107円95銭を付けるなど、ドル安円高基調が継続する展開に。もっとも、昨日の米株の下げ、今日のアジア市場の下げなどを受けた欧州株式市場がエネルギーやヘルスケア株の上昇もあって堅調なスタートを見せると、リスク警戒の円買いが後退する形で108円28銭まで値を戻した。もっとも、その後は頭の重い展開となり108円00銭台での推移に。
東京午前に報じられた際には市場の反応は限定的なものにとどまったトルコのエルドアン大統領による貿易相解任の報道は、トルコ勢や同国と関係の深い欧州勢が本格参加してくる時間帯になってリラ売りの材料となった。トルコリラ円は東京市場で13円30銭前後が重かったものの13円25銭前後がしっかりという展開になっていたが、ロンドン勢が参加してきて下値を試す展開となり、節目の13円20銭を割り込んで、一時13円14銭まで下落。その後いったん13円20銭台を戻す動きも、上値の重さが意識された。対ドルでは8.12前後から一時8.20超えまでドル高リラ安が進む展開に。
東京市場で1.2030前後での推移となっていたユーロドルは、ロンドン勢が入ってきて軟調地合いとなり、一時1.20割れに。米債利回りの上昇などがユーロドルでのユーロ売りドル買いを誘った。ユーロ円も129円70銭前後まで値を落とす展開に。
ポンドドルは振幅を見せる展開に。朝方ユーロ売りもあって1.3900台まで値を落とす場面も、英株の堅調地合いもあって1.3947前後まで買い戻しが入った。ただ東京午前の高値である1.3950前後には届かず、利益確定売りなどに押されて1.3920前後へ値を落とすなど、方向感の無い振幅を見せた。
NY原油先物の下げなどもあって東京朝からやや頭の重かった豪ドルは、対ドルで0.7699までと、東京市場で下値を支えた0.7700手前の買いを割り込む動きに。もっともすぐに大台に戻すと、0.7730前後までの買い戻しが入った。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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