「ドル/円、上値余地拡大」外為トゥデイ 2021年3月31日号
目次
▼30日(火)の為替相場
(1):アジア株堅調 豪ドル/円上昇
(2):米債売り活発化 ドル買い強まる
(3):独3月CPI 予想通りの結果に
(4):米消費者信頼感 1年ぶり高水準
30日(火)の為替相場
期間:30日(火)午前6時10分~31日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):アジア株堅調 豪ドル/円上昇
米ヘッジファンドの取引に絡む大手金融機関の損失問題の影響は限定的との見方から、アジア株が総じて堅調に推移する中、豪ドル買い・円売りが強まった。
(2):米債売り活発化 ドル買い強まる
バイデン米大統領のインフラ投資計画の詳細発表を翌日に控え米国債売りが活発化。欧州債利回りの上昇もあって米10年債利回りは約14か月ぶりに1.77%台へと上昇した。これを受けてドル買いが強まる中、ドル/円は上昇したがクロス円はストレートドルの下落が重しとなり伸び悩んだ。
(3):独3月CPI 予想通りの結果に
独3月消費者物価指数・速報値は前月比+0.5%、前年比+1.7%と予想通りの結果であった。
(4):米消費者信頼感 1年ぶり高水準
米3月消費者信頼感指数は109.7と予想(96.9)を大幅に上回り、2020年3月以来1年ぶりの高水準に上昇した。110.42円前後まで上昇して約1年ぶり高値を付けていたドル/円は反応薄だった。
30日(火)の株・債券・商品市場
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本日の見通し
ドル/円の見通し:続伸期待も反落リスクに注意
昨日のドル/円は約1年ぶりに110円台を回復。米国景気の先行きに対する楽観的な見方からドル選好の動きが強まる中、NY市場では110.42円前後まで上伸して昨年3月26日以来の高値を付けた。節目の110.00円を超えた事で、チャート上の上値余地は少なくとも111.72円前後(昨年3月24日高値)まで拡大したと見られる。
市場は、バイデン米大統領が本日発表するインフラ計画に注目している。交通を柱とする3-4兆ドル規模の投資計画となる見込みであり、米景気の回復期待を一段と高める可能性があろう。ただ、インフラ計画の財源として大企業や富裕層への大幅増税が同時に発表されるとの見方もある。インフラ計画に対する米株や米債利回りの反応も気になるところだろう。本日のドル/円は111円に向けた続伸が期待されるが、3月末日とあって持ち高調整や手仕舞いによる反落リスクは残りそうだ。
注目の経済指標
注目のイベント
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