ドル円、163円台後半 日米の金融政策控え狭い範囲での推移続く=NY為替概況
ドル円、163円台後半 日米の金融政策控え狭い範囲での推移続く=NY為替概況
きょうのNY為替市場、序盤はドル安がやや優勢となり、ドル円も163.65円付近に値を落としていたものの、終盤に163円台後半に戻している。
狭い範囲での推移が続いているが、日本の当局による為替介入への警戒感が意識される一方、FOMCや日銀決定会合を控えて積極的な売買は手控えられている状況に変化はない。ただ、164円をうかがう地合いは維持されており、底堅い動きは継続している。
FRBは、今回のFOMCで据え置きが有力視されているものの、30%程度の確率でサプライズ利上げが織り込まれている。ただ、FRBは当日の決定でサプライズは起こさないことで有名な中銀ではある。市場では9月利上げの可能性を強く意識している状況。ウォーシュ議長はフォワードガイダンスを示さない方針を掲げている中、声明や会見での発言から何らかの手掛かりを得られるか注目される。
一方、日銀も据え置きが確実視されているが、市場では植田総裁の会見に加え、6営業日後に発表される「主な意見」での政府出席者の発言内容にも注目が集まっているようだ。政府の姿勢次第では、10月利上げ観測が一段と強まる可能性があるとの指摘も出ていた。
ここに来てドル円は過熱感も出始めており、RSIは買われ過ぎの水準である70付近に来ているものの、トレンドが強い局面では高水準が続くことも多く見受けられる。
ユーロドルは1.14ドル台に買い戻される場面も見られた。本日の21日線が1.1415ドル付近に来ており、目先の上値メドとして意識されたが、終盤に1.13ドル台に伸び悩んでいる。一方、ユーロ円は買いが膨らんでおり186.60円付近に上昇。しっかりと上昇トレンドを維持。
本日は独連銀が月報を公表していたが、イラン紛争による逆風にもかかわらず、ドイツ経済は第2四半期に持ちこたえ、小幅なプラス成長になったとの見方を示した。足元の各種経済指標は、6月時点の経済見通しで想定していたよりも、基調的な成長ペースがやや強いことを示唆していると指摘。
堅調な海外需要と輸出拡大に支えられた製造業の底堅さが、GDPの小幅な成長に繋がったとしている。また、ドイツの輸出企業は、海外の競合他社がサプライチェーンの混乱による影響をより大きく受けたことから、相対的に恩恵を受けたと分析。さらに、消費者はエネルギー価格高騰による影響を比較的受けず、個人消費は少なくとも横ばいを維持したとしている。ドイツの第2四半期GDPは30日に発表される予定。
ポンドドルは1.32ドル台後半で上下動。6月25日から7月15日の上昇波のフィボナッチ61.8%戻しを下抜けているが、早期に浮上できなければ、下げトレンドに回帰する気配が高まっている。一方、ポンド円も217円台後半での上下動が継続。
今週は英中銀の金融政策委員会(MPC)が30日に予定されているが、据え置きが確実視されている。しかし、市場は年内の利上げ期待を高めており、何らかのシグナルが出るのではと期待している。
ただ、アナリストは、市場は追加利上げの可能性を過大評価している可能性があるのではと指摘。政策金利は3.75%とすでに景気抑制的な水準にあり、英経済も低成長が続いていることから、年内追加利上げの可能性はもっと低いとの見方を示した。なお、短期金融市場では11月の利上げが完全に織り込まれている状況。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。