株安の動き受けてドルが堅調、ドル円104円台乗せ=ロンドン為替概況
株安の動き受けてドルが堅調、ドル円104円台乗せ=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドルが堅調に推移している。欧州株が下落、米株先物が時間外取引で下げに転じる動き、NY原油先物も下落とリスク警戒の動きがドル買いを誘っている。米10年債利回りも0.84%台まで低下した。ドル円は東京市場では円買いの動きに押されたが、ロンドン市場ではドル買いに方向転換。104円台乗せから高値を104.22レベルまで伸ばした。ユーロドルは1.18台半ばから1.1816レベルまで下落。豪ドル/ドルは0.73台が重く、0.72台後半で水準を下げている。各国の新型コロナ感染拡大の動きはとどまることを知らず。今週のワクチン開発進展報道を受けた好ムードは消えている。ポンドドルも1.3205近辺まで下押しされたが、その後は1.32台半ばまで反発と神経質な動き。バルニエEU首席交渉官が来週のEU側へのブリーフィングを取りやめとの一部報道に思惑買いがでたようだ。また、トルコ中銀は政策金利を予想通り15%に引き上げた。市場はこれを歓迎してリラ買いを強めている。
ドル円は104円台前半での取引。東京市場では104円台が重く、株安とともに103.72レベルまで下落と円買いの動きがみられていた。しかし、ロンドン市場では欧州株や米株先物の軟調とともにドル買いが優勢になっている。104円台乗せから104.22レベルまで高値を伸ばした。
ユーロドルは1.18台前半での取引。1.18台半ばからドル買い圧力を受けて1.1816レベルまで下落した。ユーロ円は123円を挟んだ振幅で方向感に乏しい。ユーロポンドは反落しており、東京市場での上昇を消している。ラガルドECB総裁は12月理事会での追加緩和について再確認した。ECBは雇用と信用を支える必要がある限り、好ましい環境を用意するとしている。
ポンドドルは1.32台前半での取引。序盤はユーロドルとともに下押しされ、安値を1.3205レベルまで広げた。その後は安値付近で揉み合うなかでバルニエEU首席交渉官が来週のEU側へのブリーフィングを取りやめとの一部報道に思惑買いがでた。一時1.3250台まで急反発。市場は交渉が佳境に入ったのでは、と前向きに解釈したようだ。ただ、相変わらず交渉の具体的な内容については報じられていない。ポンド円は137.20台まで下落したあとポンドドルとともに138.00レベルまで一時買われた。ユーロポンドも下落している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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