リスク動向定まらず、為替もまちまちに、ドル円は105円台半ば=ロンドン為替概況
リスク動向定まらず、為替もまちまちに、ドル円は105円台半ば=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、方向性が定まらない。米株先物が下げたことを受けて欧州株も軟調に取引を開始した。その一方で、ナスダック先物だけはプラスに転じると上げ幅を1%超に拡大。また、原油先物は40ドル台を回復するなど、まちまちの動き。為替市場ではドル円は105円台前半でじり高となり、一時105.51レベルまで買われた。クロス円は序盤にやや売られたが、次第に下げ渋っている。ただ、戻りの勢いは通貨ペアことで異なっている。ユーロ円は124円台前半で上値が重い。10月独ZEW景況感が7カ月ぶりに低下したことが上値を抑えている。ポンド円は137円台前半から後半へと上昇。しかし、バルニエEU首席交渉官が、最終的な詰めに入れるほど進展はなかった、と述べると、ポンドは序盤の上げを帳消しにした。この日発表された英ILO雇用統計は失業率が上昇、雇用者数が予想以上の減少と、新型コロナ感染拡大の影響がでていた。一方で、豪ドル、カナダドル、NZドルなど資源国通貨グループは堅調。カナダ円は80円台半ば、NZドル円は70円台乗せへと高値を更新。豪ドル円は東京市場での下げをほぼ解消している。
ドル円は105円台半ばでの取引。上下動しながらも次第に水準を上げており、一時105.51レベルと本日高値を更新した。その後も105.40台に高止まりしている。ユーロドルが下落する動きがドル高につながった面があるとともに、クロス円の反発が円安のつながった面も交錯した。米株先物はダウとS&P500はマイナス圏も、ナスダックは上昇に転換とまちまち。決算シーズンが始まっており、その内容次第で神経質に動いている。
ユーロドルは1.17台後半での取引。序盤は売りが先行し、安値を1.1778レベルに広げた。その後は1.18台手前まで反発。しかし、10月独ZEW景況感が56.1と7カ月ぶりに悪化したことで上値が重くなっている。ユーロ円は124.16レベルまで下落したあと、124.45近辺まで反発と上下動。方向性に欠ける展開になっている。
ポンドドルは1.30台前半での取引。序盤に1.3016レベルまで下落したあとは、1.3070近辺まで買い戻された。その後は再び上値を抑えられている。バルニエEU首席交渉官が、最終的な詰めに入れるほど進展はなかった、と述べると再び1.30台前半に押し下げられている。ポンド円は137.28レベルまで下落したあと、137.78レベルまで上昇。バルニエ発言後は137円台前半へと再び下落。ユーロポンドは下に往って来い。0.90台前半から半ばでの取引となっている。この日発表されたILO雇用統計では失業率が上昇、雇用者数が予想以上に減少と、新型コロナ感染拡大の影響が影を落としていた。EUとの交渉難航とともにポンドには売り材料が多いものの、比較的底堅い流れとなっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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