【これからの見通し】週末を控えて円安は一服か、米中関連の報道を警戒
【これからの見通し】週末を控えて円安は一服か、米中関連の報道を警戒
今週は米株高など比較的リスク動向は良好に推移した。米株が上昇、為替市場では円安の流れが優勢となっている。ただ、ドル円は107円台乗せでは売りに押される展開がみられており、すんなりとは107円定着とはなっていない。
香港や台湾をめぐり米中関係が悪化している。台湾海峡での中台の緊張も報じられることが多くなってきている。香港の民主活動家はいったん保釈されているが、今後の訴追の動き次第では本国送致となる可能性も残っている。また、週末には米中閣僚級貿易協議が行われる予定。ティックトックやウィーチャットの利用禁止が議題となる可能性が報じられている。
また、各国での新型コロナ感染拡大の動きが再燃しており、ロシアのワクチンについても疑念の目が向けられるなど、感染をめぐる状況は依然として暗い。
このあとの海外市場では米株に調整売りが入る可能性には注意したい。為替市場も不安定になりそうだ。
この後の海外市場では、香港GDP・確報値(第2四半期)、ユーロ圏GDP・改定値(第2四半期)、ユーロ圏貿易収支(6月)、米小売売上高(7月)、米非農業部門労働生産性指数・速報値(第2四半期)、米鉱工業生産(7月)、米設備稼働率(7月)、米企業在庫(6月)、米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(8月)などの経済指標が発表される。
7月米小売売上高は前月比+2.1%、7月米鉱工業生産は前月比+3.0%と予想されている。いずれも前回ほどではないが回復の動きが継続する見込みとなっている。
金融当局者の講演・イベント関連では、カプラン・ダラス連銀総裁のバーチャル討論会参加が予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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