円売り先行も小動き、欧州株と米株先物がまちまち=ロンドン為替概況
円売り先行も小動き、欧州株と米株先物がまちまち=ロンドン為替概況
16日のロンドン市場は、円売りが先行したが値幅は限定的。米中貿易合意第一弾の調印式を昨日終えて、目先の材料は一服となっている。欧州株は買いが先行したものの、次第に売りに押されている。一方、米株先物は時間外取引でダウやS&P500が高値を更新しており、堅調な動きが健在。ドル円は109.90台から110.06レベルまで買われたあとは、再び110円割れ水準へと戻している。クロス円は円安方向に動いているが、値幅は限定的。ユーロ円は122円台後半、ポンド円は143円台後半での取引。豪ドルは76円台に乗せた後、高止まりとなっており底堅い。パラジウム相場が連日の最高値更新となっており、資源国通貨買いの面も。トルコリラが堅調。トルコ中銀は政策金利を12.00%から11.25%へと引き下げたが、事前予想では11.00%への引き下げが有力だったことで買戻しが入ったようだ。
ドル円は110円近辺での取引。序盤に109.90台から110.06レベルまで買われたが、その後は再び110円割れ水準へと戻した。米中貿易合意第一弾の調印式を昨日終えて、目先の材料は一服となっている。米国側はすぐに第二弾の協議を開始するとしていたが、きょうの香港紙では劉副首相は第二弾協議を急がない姿勢と報じられていた。米株先物が時間外取引で堅調も、欧州株は冴えない動き。米債利回りは小幅に低下。
ユーロドルは1.11台半ばでの取引。序盤に1.1145レベルまで軟化、その後は1.1164レベルまで高値を更新。20ポイント弱の狭いレンジ取引となっている。ユーロ円はドル円とともに買いが先行。122.60近辺から122.85レベルまで上昇したが、買いはそこまで。後は揉み合い商状となっている。ドイツ消費者物価指数・確報値は速報値からの改定はなく、材料視されず。独産業連盟は、今年のドイツ成長率予想を0.5%、季節調整済みで0.1%と予測していた。
ポンドドルは1.30台半ばでの取引。序盤に1.3026レベルまで下押しされたあとは、1.3065レベルに高値を伸ばした。足元では高値付近での揉み合い。ポンド円は143.23レベルまで下げたあと、143.76レベルに高値を伸ばした。欧州株は小安いが、米株先物は堅調と、リスク動向はまちまち。ポンド関連の新規材料はみられず、神経質に振幅した。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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