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[資源・新興国通貨10/21~25の展望] トルコがシリア北部での軍事作戦停止に同意

達人の予想 

豪ドル

豪州の9月失業率(10/17発表)は5.2%と、8月の5.3%から低下(改善)しました。失業率が低下したのは2月以来、7カ月ぶりです。

雇用情勢、特に失業率の動向は、RBA(豪中銀)の金融政策に大きな影響を与えます。RBAが今年実施した3回の利下げ(6月、7月、10月)は、失業率の押し下げを支援することが主な狙いだったためです。

わずかとはいえ失業率が低下したことは、RBAにこれまでの利下げの効果を見極める余裕を与えるとみられます。10月30日に発表される豪州の7-9月期CPI(消費者物価指数)の結果もみる必要はありますが、RBAは11月5日の次回会合で利下げを見送る可能性が高そうです。

今回の失業率の結果は豪ドルにとってプラス材料と考えられ、豪ドルは対米ドルや対円で当面堅調に推移する可能性があります。ただし、豪ドルは投資家のリスク意識の変化を反映しやすいという特徴があるため、リスク回避要因(米中貿易摩擦、ブレグジットの行方)に注意は必要です。

NZドル

NZの7-9月期CPI(消費者物価指数)が10月16日に発表され、結果は前年比+1.5%でした。上昇率はRBNZ(NZ中銀)の8月時点の見通し(+1.3%)や市場予想(+1.4%)を上回ったものの、“RBNZは11月13日の次回会合で追加利下げに踏み切る”との観測に大きな変化はみられませんでした。バスカンドRBNZ副総裁がCPI発表後の講演で、「インフレ率や持続可能な完全雇用の目標を達成するためには、さらなる低金利が必要かもしれない」と語ったためです。OIS(翌日物金利スワップ)によると、市場は11月に利下げが行われる確率を約9割織り込んでいます。

RBNZの利下げ観測はNZドルにとってマイナス材料であり、NZドルは上昇しにくいとみられます。NZドル/米ドルやNZドル/円が上昇を続けるには、それぞれ米ドル安材料や円安材料が必要かもしれません。

カナダドル

カナダの総選挙が10月21日に行われます。各種世論調査によると、自由党(与党)と保守党(最大野党)の支持率は拮抗しており、どのような結果になるか不透明な状況です。どの政党も過半数を獲得できない結果になるとの観測もあります。

カナダドルは総選挙の結果次第でまったく異なる展開が予想されます。自由党が政権を維持した場合、政策の継続性が保たれることからカナダドルが堅調に推移しそうです。一方、保守党が勝利する、あるいは過半数を獲得した政党がなければ、カナダ政局の先行き不透明感からカナダドルは軟調に推移する可能性があります。

トルコリラ

エルドアン・トルコ大統領とペンス米副大統領は10月17日、トルコがシリア北部での軍事作戦を120時間休止することで合意しました。

トルコは9日、シリア北部のクルド人勢力の排除に向けて軍事作戦を開始。それによって米国との関係が悪化するとの懸念から、トルコリラには下押し圧力が加わっていました。シリア情勢には引き続き注意は必要ですが、トルコが停戦に応じたことでトルコリラへの下押し圧力は弱まるかもしれません。

10月24日、TCMB(トルコ中銀)が政策金利を発表します。トルコの9月CPI(消費者物価指数)が前年比+9.26%と、上昇率は8月の+15.01%から大幅に鈍化したことで、TCMBは追加利下げに踏み切りそうです。市場は2%程度の利下げを予想しており、それからかけ離れる利下げ幅になればトルコリラが反応する可能性があります。

南アフリカランド

エスコム(南アフリカの国営電力会社)は10月16日、発電能力が不足したとして計画停電を開始しました。計画停電が長期化した場合、南アフリカ景気に大きな悪影響を与える可能性があります。エスコムは2月と3月にも計画停電を実施したことがあり、その影響によって南アフリカのGDP成長率は1-3月期に大幅なマイナス(前期比年率3.1%減)を記録しました。

また、計画停電の実施によって南アフリカの格下げへの懸念が市場で再燃しました。ムーディーズは11月1日に南アフリカの格付けを発表する予定。ムーディーズにおける南アフリカの信用格付けは投資適格級最低の“Baa3”であり、格下げされればジャンク(投機的等級)に転落します。

南アフリカ景気の先行きや格下げへの懸念を背景に、南アフリカランドは当面上値が重い展開になりそうです。

メキシコペソ

メキシコペソは今週(10/14の週)、対米ドルや対円(ペソ/円)で2カ月半ぶりの高値を記録しました。米ドルが全般的に下落したことでペソが対米ドルで上昇し、対円はそれにけん引されたと考えられます。

来週(10/21の週)は、24日のメキシコの10月前半のCPI(消費者物価指数)が材料になりそうです。BOM(メキシコ中銀)の利下げ観測が市場にあるなか、CPI上昇率が前回の前年比+2.99%から大きく鈍化すれば、利下げ観測は一段と高まりそうです。BOMの利下げ観測の高まりは、メキシコペソの上値を抑制する要因です。

執筆者 八代 和也

執筆者 : 八代 和也|マネ―スクエア シニアアナリスト

マネースクエア シニアアナリスト。資源・新興国通貨を中心に分析し、マネースクエアのWEBサイトにてレポート(「ウィークリー・アウトルック」、「デイリー・フラッシュ」など)配信のほか、動画コンテンツ「M2TV」出演、セミナー講師を務めている。

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