【これからの見通し】強い米雇用統計とドル円相場変動に身構えるマーケット、米雇用統計と週末に注意
【これからの見通し】強い米雇用統計とドル円相場変動に身構えるマーケット、米雇用統計と週末に注意
ドル円は心理的水準160.00を明確に上抜けている。市場では淡々とドル高・円安が進行しており、本日は東京午後に162.84レベルまで高値を伸ばしている。約40年ぶり高値を更新しており、日米金利差見通しに基づいた円安の動きがどこまで続くのか、極めて不透明な状況だ。
そのなかで、昨日の片山財務相の円安けん制に続いて、本日は三村財務官が直近に実施された為替介入の効果を自賛し、米国との連携も極めて強いことが強調されている。いつ実弾介入があってもおかしくはない、とのメッセージを市場に発信している。
足元の相場状況は、あすの米雇用統計発表に視線が集中している。ベッセント米財務長官が「雇用統計が非常に強くても驚かない」と述べたことがあり、市場は強い結果を織り込み始め、7月利上げ観測が高まっている。CMEフェドウォッチでは、利上げ確率が3割強へと上昇している。
また、本日はウォーシュFRB議長の国際舞台での初講演が実施される。市場ではタカ派色を帯びる可能性が意識され、雇用統計と合わせて金利再評価が進むとの見方もでてきている。ただし、同議長は直近のFOMCでガイダンス発信を取りやめ、さらに自身の金利見通しも発表しなかった。市場に不用意なメッセージをださないように自制する可能性もあり、肩透かしとなる可能性も指摘されよう。
円安やドル高が進行する条件が出揃うなかで、実弾介入の実施タイミングはいつになるのか。建前としては為替水準ではなくボラティリティーとなっている。イベントリスクの点では、あすの米雇用統計後の市場動向によっては介入が実施される公算が高い。また、一部には3日金曜日は米国市場が休場となることから、市場流動性が相当枯渇することが想定される。このような薄商い時の大規模介入は通常以上の効果を発揮するとの見方もある。週末にかけて、気の抜けないマーケットが続きそうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国などの製造業PMI(購買担当者景気指数)(確報値)(6月)、ユーロ圏消費者物価指数(HICP・概算値速報)(6月)、チャレンジャー人員削減数(6月)、MBA住宅ローン申請指数(06/20 - 06/26)、ADP雇用者数(6月)、ISM製造業景気指数(6月)、建設支出(5月)などが予定されている。明日の米雇用統計の前哨戦となるADP雇用統計では雇用者数の増加が12.0万人と前回の12.2万人からわずかに鈍化する見込み。
発言イベント関連では、ECBフォーラムに関連して、ブイチッチECB副総裁、チポローネECB理事、レーンECBチーフエコノミスト、ラガルドECB総裁、ベイリー英中銀総裁、ウォーシュFRB議長などの発言が報じられる見込みだ。上記に指摘したように、ウォーシュFRB議長の発言内容が注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。





