【これからの見通し】英議会再開、米市場は三連休明け、新たな動きに注意
【これからの見通し】英議会再開、米市場は三連休明け、新たな動きに注意
きょうから英議会が再開する。今週は英政局をめぐる報道が多くなっている。英保守党はジョンソン英首相を中心とした離脱強硬派に対して、一部には合意なき離脱を阻止しようともくろむ造反派も存在感を示してきている。もともとは野党労働党が提唱してきた総選挙や2回目の国民投票だったが、総選挙に関しては保守党政権側からもその可能性が示されている状況。ポンド相場はすでに売り圧力にさらされており、きょうは一時1.20の大台を割り込む場面もみられている。追い詰められた状況でのジョンソン英首相の言動には不透明感があり、注意したい。
また、米国はレーバーデーを含めた三連休明けとなる。米債券市場の動きに注目したい。足元では27日から続いた2-10年債利回りの逆転現象は解消されている。ただ、リスク回避の動きが再燃する場合には、再び10年債利回りの低下ペースが速まる可能性があり、引き続き不安定な状況となりそうだ。トランプ米大統領の発言にも注意しておきたい。
今日発表される経済指標は、トルコ消費者物価指数(8月)、ユーロ圏生産者物価指数(7月)、南アフリカGDP(第2四半期)、米ISM製造業景気指数(8月)、米建設支出(7月)などが予定されている。今週末の米雇用統計の発表を控えて、ISM製造業景気指数の雇用項目はチェックしておきたい。前回7月の雇用項目は51.7と今年に入ってからの最低水準となっていた。金融当局者の講演は、ローゼングレン・ボストン連銀総裁が予定されている。
この後の海外市場では、ポンドやユーロなどの欧州通貨動向が注目される。ポンドにとっては前述のような政局の不透明感が売り圧力となっている。ユーロ相場はポンドほどではないが、ジリジリと水準を下げる傾向がみられる。来週9月12日のECB理事会を控えており、ECB当局者からの事前のコメントには敏感に反応しそうだ。特に、匿名の関係筋情報が高い確度の内容を伝えることがあるので要注意。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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