ドル円、161円台半ばで振幅 ドル高が続く=NY為替概況
ドル円、161円台半ばで振幅 ドル高が続く=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は161円台半ばでの振幅が続いた。東京時間に161円台後半まで買い戻されていたものの、海外時間に入って戻り売りに押される展開。本日のロンドン時間でも見られたが、ここ数日突然売りが入り、ドル円が急落。ただ、下値での押し目買い意欲にサポートされ元の位置に戻す展開が見られている。
日銀の日銀当座預金残高の推計から、大規模な介入を実施している気配は無さそうだが、日本の当局もメディア等を使って米国との対話姿勢を強調するなど、様々なけん制を入れており、162円台の上値はいまのところ死守したい意向も感じられる。
根本的な介入効果には懐疑的な見方も多い中、日本の当局は、従来のように下に押し込む動きまでは見せていないものの、上値へのけん制を放つことによって、急速な上値追いの動きまでは、ある程度抑制に成功しているようにも見える。
日米金利差が依然として大きく、投資家の間では円キャリー取引はなお有効と見られている。投機筋の円ショートは高水準に積み上っているものの、FRBが再び利下げモードに回帰しない限り、介入を実施したとしても、持続的な円高トレンドへの転換はなく、短期的な動きに終わるとの見方が依然多い。
為替市場はドル高が続く中、ユーロドルは1.14ドルを割り込み、年初来安値を更新。早期に1.14ドル台に戻せないようであれば、1.10ドルを目指す展開も警戒されるとの指摘も出ていた。
ここに来て中央銀行のスタンスにやや変化が見られ、FRBは利上げ期待が強まり、一部からは早ければ9月の利上げもあり得るとの見方も出ている。一方、ECBについてはイラン情勢の落ち着きで原油相場が急落していることから、追加利上げ期待が後退。前日にラガルド総裁は「イラン紛争への強い追加対応を取る必要はない」と述べていた。
その差がユーロドルの下げに繋がっているようだ。一方、ユーロ円は183円台に下落。こちらは介入警戒感からの円高の動きが反映されている模様。
ポンドドルは下値模索が続き、1.32ドルを割り込んだ。一方、ポンド円は円高の動きから、213円台前半に値を落とす動き。
本日はテイラー英中銀委員の講演が伝わり、インフレが比較的穏やかなシナリオで推移する場合、中立水準に向けた「利下げの準備を整える必要がある」との見解を示していた。原油急落を受けて、英中銀内では金融政策を巡る議論が急速に変化している。中東での緊張の高まりを受け、英中銀は4月に従来の中心的なインフレ見通しを取り下げ、3つの異なるシナリオを提示する方針に転換していた。
しかし、テイラー委員は、2月下旬のイラン攻撃以前から英経済はすでに脆弱で、労働市場の余剰供給や大幅なGDPギャップを抱えていると指摘。過去のエネルギーショック時とは異なり、過度な物価警戒を繰り返すべきではないと警告していた。最も楽観的なシナリオに近づけば、利下げを再開すべきだと言及していた。この日は英PMIが発表になっていたが、2カ月連続で50を下回る縮小領域にある。今回の調査結果は、第2四半期の英経済は停滞を懸念する多くのエコノミストの見方を裏付けるものとなっていた。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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