日本政府が介入原資確保のために米国債の中期ゾーンまで売却する可能性は低い
エコノミストは、日本政府が円買い介入の原資を確保するために、米国債の中期ゾーンまで売却する可能性は低く、長期金利への影響も限定的との見方を示した。
先週、円買い介入の観測が強まった時に米30年債が売られ、利回りは急上昇していたものの、同時に30年物スワップ・スプレッドのマイナス幅は縮小していた。もし、長期金利の上昇が介入による米国債売却を反映していたのであれば、スワップ・スプレッドはよりマイナス方向に拡大していたはずだと指摘。
また、今後介入が実施された場合でも、長期金利への影響が生じるとすれば、市場心理を通じた経路によるものになる可能性が高いとも分析している。そのためには、介入を日本による米国債への長期的な需要減少のシグナルと受け止める必要があるという。
もっとも、可能性はないとは言えないが、あくまでテールリスクの範囲に過ぎない。為替介入は本質的に一時的措置であり、日本の当局による米国債への長期的な需要減を示唆するものではないと述べている。
一方、長期ゾーンの米国債により大きな影響を及ぼす可能性がある要因として、日本の財政悪化懸念が世界的な財政拡大への懸念に波及するシナリオを挙げた。ただし、その影響が顕在化するには、世界的な国債発行増加が現在の利回り水準での需要を上回ることを示す、さらなる時間と証拠が必要になるとの見方を示している。
さらに、日本が国内債券運用会社に対して、海外資産の保有を減らして日本国債への配分を促すような事実上の規制を導入した場合には、その保有規模の大きさから、米国債のイールドカーブ全体に幅広い影響を及ぼす可能性があるとも述べている。
執筆者 : MINKABU PRESS
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