【これからの見通し】比較的小動きもドル買い圧力は根強い、中東情勢は暗礁に乗り上げる
【これからの見通し】比較的小動きもドル買い圧力は根強い、中東情勢は暗礁に乗り上げる
東京市場ではドル円が157円台後半、ユーロドルが1.17台前半、ポンドドルが1.35台前半で揉み合い。値幅は限られるものの、前日のNY終値からはわずかにドル高方向へ傾斜し、水準としてはドル高を維持する展開となっている。
原油はNY原油先物が102ドル台後半まで上昇後、100ドル台後半へと調整したが、中東情勢はむしろ悪化方向だ。米調査では、イランがホルムズ海峡沿いのミサイル基地の大半を復旧し、軍備も開戦前の7割を維持しているとされる。自由航行の回復には程遠く、エネルギー供給リスクは依然として相場の懸念材料だ。
米中首脳会談では、米国は貿易、中国は台湾を主軸に据える構図で、イラン問題は主要議題とはならない見通し。地政学リスクの解消にはつながりにくい。
インフレ面では、各国のエネルギー価格高騰が物価圧力となる構図に変化はない。昨日の米CPIが示したように、根強いインフレ環境の下で米金融当局の利下げは後ずれしている。本日は米PPIが発表され、前年比+4.8%(前回+4.0%)と一段の加速が予想されている。食品・エネルギーを除くコアも+4.3%と見込まれ、インフレ指標が本日の最大の注目材料となろう。
この後の海外市場では、フランスCPI確報、ユーロ圏GDP改定値、鉱工業生産、ドイツ経常収支、トルコ経常収支、米MBA住宅ローン申請指数、米PPI、ブラジル小売売上高などが発表される。
発言イベントはECB当局者の講演が相次ぐほか、米FRBではコリンズ総裁、カシュカリ総裁が討論会に出席する。カナダ中銀議事録の公表、米30年債入札、OPEC月報なども予定されている。トランプ米大統領は15日まで中国を訪問する。
総じて、中東情勢の停滞とインフレ再燃の思惑が重なり、ドル買い圧力の根強さを確認する一日となりそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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