【これからの見通し】高市首相誕生でひとまず政局の話題落ち着く、次の視線は日銀に
【これからの見通し】高市首相誕生でひとまず政局の話題落ち着く、次の視線は日銀に
ようやく高市首相が誕生した。事前に自虐的な発言はあったものの、維新との連立合意で一気に駒が進んだ格好。今後の物価対策や財政出動など積極的な景気対策が期待されている。株高と円安の動きとなっている。ただ、日経平均の5万円台乗せには今一歩届いていない。実体経済の改善待ちとなっているようだ。
また、来週の日銀金融政策決定会合を控えて、今週は日銀関連の報道が活発になってきている。高田審議委員は利上げの機は熟したとして、タカ派ぶりを示した。また、関係者報道として、昨日は今年の成長見通しを小幅に引き上げるとした。一方、本日は10月の利上げを急ぐ必要がないとの関係者発言が報じられている。足元の市場では10月利上げについての見方は後退してきているようだ。
新たに財務相に就任する片山氏は、3月に「120円台が日本経済の実力、物価高沈静化に向け円高進行が望ましい」との見解を示していた。一方で、高市首相は景気対策の観点から利上げについては消極的とみられている。政府内および日銀との歯車は合うのか。来週にかけて注目される状況だ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、カナダ消費者物価指数(CPI)(9月)が発表される程度で、材料に乏しい。カナダCPIの予想は前月比-0.1%と前回の-0.1%と同様の低下率。前年比は+2.2%と前回の+1.9%からの伸び加速の予想となっている。
発言イベント関連では、レーンECBチーフエコノミスト、エスクリバ・スペイン中銀総裁、ラガルドECB総裁、コッハー・オーストリア中銀総裁などECB当局者らのイベント会議出席が相次ぐ。米主要企業決算では、ネットフリックス、テキサスインスツルメンツ、GE、GM、3M、コカコーラなどの発表が注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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