ダウ平均は大幅反発 トランプ大統領が対中強硬姿勢を緩和=米国株序盤
NY株式13日(NY時間11:56)(日本時間00:56)
ダウ平均 46056.88(+577.28 +1.27%)
ナスダック 22649.05(+444.62 +2.00%)
CME日経平均先物 47035(大証終比:-585 -1.25%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅反発。IT・ハイテク株も買い戻されており、ナスダックも2%急反発している。先週はトランプ大統領の対中強硬姿勢で市場が不安定になり、ダウ平均は878ドル安まで急落していた。IT・ハイテク株も急落し、ナスダックも3.5%の急落。
ただ、トランプ大統領がその後、対中姿勢を若干トーンダウンさせ、中国との新たな貿易摩擦緩和に向けた取引にオープンな姿勢を示したこともあり、米株式市場は買い戻されている。トランプ大統領は自身のSNSで「中国を傷つけるのではなく支援したい」と投稿していた。エヌビディア<NVDA>など半導体関連株中心に反発しており、本日の米株式市場の反転を主導している。
「根本的な緊張と不確実性は依然として残るが、100%関税や輸出規制による混乱リスクは後退した」との指摘が出ている。トランプ大統領は投資家に「押し目買いをしても安全だ」というメッセージを送っているようにも見える。投資家は今年、リスクがあっても押し目買いで成功してきたため、今回もその「招待」を受け入れるだろうとの声も出ている。
ただ、米政府機関の閉鎖は今週も続き、ホワイトハウスは政府職員の大量解雇も示している。目先は10月15日が次回の連邦職員給与支払日で、多くの職員が給与を受け取れない可能性がある。
今週から大手銀を皮切りに決算シーズンが本格化する。最大の注目点はマグニフィセント7を始め、「AI関連の巨額投資が正当化されるか」であろう。マグ7の決算は再来週からスタート。アナリストからはIT・ハイテク株は今回の7-9月期決算シーズンで大きく上昇する可能性が高いとの強気な声も出ている。顧客企業の力強いAI需要に支えられるという。
なお、本日はコロンブス・デーで、連邦法では祝日のため、債券市場は休場となる。
きょうは半導体関連株が買い戻されているが、その中でもブロードコム<AVGO>の反発が顕著。取引開始前に同社とオープンAIがAI向けカスタム半導体とネットワーク機器の共同開発で複数年に渡って協力することに合意したと伝わった。
MPマテリアルズ<MP>、USAレアアース<USAR>などレアアース(希土類)関連株が上げ幅を拡大。中国による重要鉱物の輸出を巡る米中間の緊張再燃を受け、代替供給元への期待が高まったことが背景。
メディア大手のワーナー・ブラザース・ディスカバリー<WBD>が上昇。同業のパラマウント・スカイダンス<PSKY>による買収提案の意向が伝わっているが、最初提案について、提示額が低過ぎるとして拒否したことが明らかとなった。
化粧品のエスティローダー<EL>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の76ドルから115ドルに引き上げた。先週末終値よりも31%高い水準。
ライブイベントのチケット販売などを手掛けるスタブハブ<STUB>が上昇。同社は9月17日のIPO後に複数のアナリストから買い推奨が出ている。
ブロードコム<AVGO> 356.63(+32.00 +9.86%)
MPマテリアルズ<MP> 95.99(+17.65 +22.53%)
TMC<TMC> 10.23(+1.34 +15.08%)
USAレアアース<USAR> 39.32(+6.71 +20.58%)
ワーナーブラザース<WBD> 17.85(+0.75 +4.36%)
エスティローダー<EL> 93.01(+5.36 +6.12%)
スタブハブ<STUB> 19.52(+0.63 +3.33%)
アップル<AAPL> 248.78(+3.51 +1.43%)
マイクロソフト<MSFT> 512.87(+1.91 +0.37%)
アマゾン<AMZN> 220.32(+3.95 +1.83%)
アルファベットC<GOOG> 243.31(+5.82 +2.45%)
アルファベットA<GOOGL> 242.56(+5.99 +2.53%)
テスラ<TSLA> 426.03(+12.54 +3.03%)
エヌビディア<NVDA> 188.18(+5.02 +2.74%)
メタ<META> 712.44(+7.14 +1.01%)
AMD<AMD> 219.33(+4.43 +2.06%)
イーライリリー<LLY> 827.92(-5.57 -0.67%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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