ユーロ圏HICP、ECBの9月利下げの一時停止を正当化=NY為替
きょうも為替市場は今週のジャクソンホールでのFRBのシンポジウム待ちの状況の中、方向感のない展開となっている。特にユーロドルは小動きに終始しており、本日のレンジは50ポイント程度に収まっている状況。
本日は7月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)の確報値が公表されていたが、前年比2.0%と6月から変わらずとなった。ECBのインフレ目標に一致している。サービス部門のインフレは若干鈍化が見られたが、持続的な下落傾向を注視してきたECBにとっては歓迎すべきニュースではあった。
米国との貿易摩擦にもかかわらず、最近のデータがユーロ圏経済の堅調維持を示していることを踏まえると、今回のHICPは、ECBが9月に利下げを一時停止する可能性が高いとの見方を正当化するとの指摘も出ている。今後、関税の影響が秋に本格化することを考慮すると、次回の利下げは12月が予想され、中銀預金金利は1.75%に低下して、今回の利下げサイクルのターミナルレート(最終到達点)を迎える可能性とも付け加えた。
*ユーロ圏消費者物価指数(HICP・確報値)(7月)18:00
結果 2.0%
予想 2.0% 前回 2.0%(前年比)
結果 2.3%
予想 2.3% 前回 2.3%(コア・前年比)
EUR/USD 1.1664 EUR/JPY 171.56 EUR/GBP 0.8663
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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