ECB、ユーロの底堅い推移も利下げへの慎重姿勢は維持の可能性=NY為替
ユーロドルは1.16ドル台後半での膠着した展開が続いている。本日の為替市場はドル高が優勢となり、ユーロドルも上値が重いものの、対ポンド、円では上昇するなど底堅さは堅持している印象。
エコノミストからは、ユーロの底堅い推移にもかかわらず、ECBは利下げへの慎重姿勢を維持する可能性が高いと述べている。ユーロ高でインフレがECBの目標である2%を下回る可能性が生じるものの、金融政策にはよく知られているタイムラグがあるため、ECBは為替変動をあまり重視しない可能性があるという。
さらに、貿易加重ベースではユーロの上昇は比較的控えめだとも述べている。ECBの6月理事会の議事要旨でも、ユーロ圏企業は利益圧迫に直面しており、企業はユーロ高によるメリットを価格に還元するのではなく、自社の利益回復に充てる可能性があるとされている。一方、欧州の財政刺激策が緩和されれば、ユーロ高がもたらす物価下押し圧力を相殺する可能性があるとも指摘した。
EUR/USD 1.1689 EUR/JPY 172.28 EUR/GBP 0.8652
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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