【これからの見通し】収まらない米国の攻撃、AI半導体がターゲットに 再びリスク回避強まる
【これからの見通し】収まらない米国の攻撃、AI半導体がターゲットに 再びリスク回避強まる
市場は再びトランプ政策に振り回されている。米政府はエヌヴィディアに中国へのAI半導体販売を禁止した。今日の株式市場では世界中の半導体関連株に売り圧力が掛かっている。為替市場ではドル売り圧力が継続している。円高の動きは対スイスと対ユーロを除いた各主要通貨に対して優勢になっている。
ドル安の動きが広がるなかで、ユーロドルは1.14台を視野に入れている。ポンドドルも1.32台から1.33台をうかがっている。先ほど発表された最新の英消費者物価指数は前年比+2.6%と前回の+2.8%から低下したが、ポンド売り反応はほとんどみられず。ドル安の強さが目立つ格好となっていた。ドル円は直近安値142.07レべルが意識されており、この水準を割り込むと141円台への動きが想定されそうだ。
ロンドン・欧州市場でも半導体関連株を中心に株安の動きが広がりそうだ。トランプ政策をめぐって為替市場はドル安の動きをみせることが定番となってきている。短期的なポジション調整を交えながらの神経質な値動きが続きそうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏経常収支(2月)、ユーロ圏消費者物価指数(HICP・確報値)(3月)、南ア小売売上高(2月)、米MBA住宅ローン申請指数(04/05 - 04/11)、米小売売上高(3月)、米鉱工業生産指数(3月)、米企業在庫(2月)、米NAHB住宅市場指数(4月)、対米証券投資(2月)そしてカナダ中銀政策金利(4月)が予定されている。カナダ中銀は政策金利据え置きが利下げ予想をわずかに上回っている。ほぼ見方が二分されており、結果に対するカナダドルの反応が期待されそうだ。
発言イベント関連では、マックレム加中銀総裁が金融政策発表後に記者会見を行う。ハマック・クリーブランド連銀総裁、パウエルFRB議長などの講演が予定されている。いずれもトランプ関税の影響についての見解が注目される。赤沢再生相が米国を訪問しベッセント米財務長官、グリア米通商代表部(USTR)代表と18日まで協議を行う。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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