【本日の見通し】FOMCは据え置き見込み織り込む、カナダは利下げ継続
【本日の見通し】FOMCは据え置き見込み織り込む、カナダは利下げ継続
今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を現行の4.25-4.50%で維持する見通し。利下げした前回会合での声明や会見の内容、その後の雇用統計をはじめとする米主要指標動向などから、今回の据え置きがほぼ確実視されている。
注目は声明やパウエル会見の内容となるが、こちらも基本的に前回の踏襲が見込まれている。
前回の声明で前々回からの大きな変更ポイントが、「FF金利の目標誘導レンジに対するさらなる調整の程度と時期を検討するにあたり(In considering the extent and timing of additional adjustments to the target range for the federal funds rate)」という表現。それまでのFOMCでの「FF金利の目標誘導レンジに対するさらなる調整を検討するにあたり(In considering additional adjustments to the target range for the federal funds rate)」という表現からの変化は、利下げペースの鈍化を示すものととらえられた。今回も同様の表現が見られると、市場は追加利下げにやや慎重な姿勢を意識するとみられる。
パウエル議長は前回の会見で「(政策金利のさらなる調整の検討について)より慎重な姿勢で臨むことができる」、「不確実性が高いときにはペースを落とすことが常識的な対応である」と発言した。このあたりの発言の変化が見られるかもポイントとなる。
無難にこなすとの見方が強く、ドル円は155円台を中心としたレンジから次の方向性をにらむ展開。トランプ政権の関税方針がドル買いを誘う一方、上値ではやや売りが出ており、上下ともに動く可能性がありそう。
本日政策金利を発表するカナダ中銀は、6会合連続での利下げが見込まれている。直近2回は0.50%の大幅利下げであったが、今回は0.25%に戻る見込み。直近の雇用の強さなどが利下げ幅縮小につながる見込みも、利下げを取りやめるほどの経済の勢いが見られず。今後の姿勢に向けて声明などが注目される。
ユーロは明日のECB理事会にらみ、ECBもカナダ同様に0.25%の利下げがほぼ確実視されている。こちらも今後の姿勢が注目ポイント。ユーロドルは昨日東京朝に1.04台前半へ落とした後は1.04台前半中心の推移が続いており、今日も基本は同水準でのもみ合いか。ユーロ円は162円00銭を挟んでの推移が見込まれる。
MINKABUPRESS 山岡
執筆者 : MINKABU PRESS
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