ユーロ売り優勢、ユーロ圏PMIで景気不透明感広がる ユーロ円159円台前半へ下落=ロンドン為替概況
ユーロ売り優勢、ユーロ圏PMIで景気不透明感広がる ユーロ円159円台前半へ下落=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ユーロ売りが優勢。9月のフランス、ドイツ、ユーロ圏などのPMI速報値が弱含んだことに反応。特にフランス非製造業PMIが予想外の50割れへと低下したことがユーロ売りを誘発した。ユーロドルは1.11台後半から1.11台割れ、ユーロ円は161円割れから159円台割れ寸前まで下落。対ポンドでもユーロ売りが継続、2年超ぶりのユーロ安・ポンド高水準となっている。英PMI速報値も前回から低下したが、製造業・非製造業いずれも景気判断分岐点50は維持された。市場ではユーロ圏経済が停滞に向かっているとの見方が広がり、ドイツ債の逆イールドが解消された。短期金融市場での10月ECB理事会での利下げ確度は77%程度まで高まっている。欧州株は仏株が下落、独株が上昇とまちまちの反応。ドル円はユーロ円などクロス円の下落を受けて上値重く推移しており、アジア時間の144円台前半から143円台前半へと軟化している。ポンド円は192円台割れから一時190円台前半まで下落。総じてユーロ売り主導とともに円高やドル高の動き。
ドル円は143円台前半での取引。週明けのアジア市場では143円台後半から144円付近にかけて揉み合ったあと、一時144.46近辺まで買われた。中国が短期金利の14日リバースレポ金利を1.95%から1.85%へと引き下げており、豪ドル円とともに買われた面があったようだ。しかし、アジア午後以降は上値の重い展開に転じる。欧州のPMIが悪化したことを受けてユーロ円が下落するとドル円も143円台へと下落。ロンドン昼にかけて安値を143.10台に広げている。
ユーロドルは1.11台前半での取引。アジア時間は1.1160付近と先週末NY終値付近に膠着していた。しかし、9月フランスPMI速報値の悪化を契機に売りが強まった。続くドイツやユーロ圏全体の数字も弱含んだことで一時1.1083近辺まで安値を広げた。ユーロ円はアジア午前の161.19近辺を高値にその後は売りに押されている。ロンドン序盤には159.05近辺まで一時下落、その後の戻りは限定的。対ポンドでもユーロ売りに押されている。
ポンドドルは1.33付近での取引。ユーロドルとともにアジア時間には1.3310-20レベルで膠着した。ロンドン朝方にユーロ売りが強まると、連れ安となり安値を1.3249近辺まで広げた。しかし、対ユーロでのポンド買いの影響もあり下げの大半を取り戻している。ポンド円はアジア午前の192.31近辺を高値に、その後は上値重く推移。ロンドン序盤にはユーロ円の下落とともに一時190.14近辺まで下押しされた。その後の戻りは191円手前までにとどまっている。ユーロポンドは0.8350台へと下落、2年超ぶりのユーロ安・ポンド高水準となっている。9月英PMI速報値も前回から悪化したが、景気判断分岐点50は維持されていた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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