円買いにドル買いも加わる、株安などリスク回避の動き 米指標控えて=ロンドン為替概況
円買いにドル買いも加わる、株安などリスク回避の動き 米指標控えて=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円買いとともにドルが買われている。円買いの動きは東京市場からの流れを引き継いだもの。中国景気への不透明感や本邦長期債利回り上昇、植田日銀総裁植田日銀総裁が経済諮問会議の提出資料で「経済・物価見通しが実現していくとすれば、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整」との方針を示したことなどが背景。ロンドン時間に入ってからも、欧州株や米株先物・時間外取引が軟調に推移しており、リスク警戒の動きが続いている。米債利回りの低下一服とともに、ユーロドルなどドルストレートでドル買いが優勢になっている。三連休明けNY市場では、8月の米ISM製造業景況指数が発表されることから、注目指標を前に調整色がみられる面も指摘される。ドル円は東京市場で147円台割れとなったあと、145.60付近まで下落。ユーロ円は162円台から一時161円台割れ、ポンド円は193円付近から191円台割れ目前まで下落している。ユーロドルは1.10台後半から前半へ、ポンドドルは1.31台前半で上値重く推移している。ユーロ対ポンドではややポンド買いが優勢。東京朝方に発表された8月英BRC既存店売上高は前年比+0.8%と前回の+0.3%から伸びが加速していた。
ドル円は146円付近での取引。この日は売りの流れが継続している。東京午前に147.21近辺まで買われたあとは、売りに押される展開。ロンドン序盤には145.61近辺まで安値を広げた。その後の戻りは146円前後までと限定的。欧州株や米株先物・時間外取引が軟調で、リスク警戒の動きに押されている。
ユーロドルは1.10台前半での取引。東京朝方の1.1073近辺を高値に、ロンドン時間に入ると1.1033近辺まで下押しされている。ユーロ円はドル円と同様に売りの流れが継続。東京午前の162.80近辺を高値に、ロンドン序盤には160.91近辺まで下落。その後の戻りは161円台前半までにとどまっている。対ポンドではユーロ買いが先行も、足元ではユーロ売りに転じている。
ポンドドルは1.31台前半での取引。東京早朝の1.3149近辺を高値に、ロンドン朝方には1.3109近辺まで下落した。その後は売買が交錯しているが、、狭いレンジ内での安値圏に落ち着いている。ポンド円は東京午前の193.36近辺を高値に売られており、ロンドン序盤には191.08近辺まで安値を広げた。その後の戻りは191円台半ばまでとなっている。ユーロポンドは一時0.8433近辺まで買われたあとは、0.8410近辺まで下落している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。