ユーロ圏の脆弱性でドル高期待も、FRBがリスク=NY為替
きょうのNY為替市場はややドル売りの動きが見られている。FRBが重要視するインフレ指標である6月のPCEデフレータがこの日発表になり、予想通りにインフレの落ち着きを示す内容となった。個人支出も公表され、底堅い個人消費が示され、市場は9月のFRBの利下げ期待を変えていない。
来週はFOMCの結果も発表され、決算と伴にこちらも注目となる。今回は据え置きが確実視されているものの、市場が期待している9月利下げに向けて何らかのヒントが出るか注目される。しかし、9月FOMCまでにあと2回、消費者物価指数(CPI)が確認できることから、利下げにオープンではあるものの、可能性を強調はしないものと思われる。
米大手証券のストラテジストは、ユーロ圏の景気低迷の兆しに助けられ、ドル高を期待しているが、FRBによる利下げ期待がリスクになっていると述べている。
欧州の成長は依然として厳しく、ドルは対ユーロで上昇すると引き続き見ている。しかし、FRBの金利に対する市場の目先の値付けがドルの全体像にとって重要とも指摘。来週のFOMCは、市場がさらに利下げをより深く織り込むきっかけとなる可能性があり、その場合、ドルの短期的な下振れリスクが高まるとしている。
USD/JPY 153.82 EUR/USD 1.0864 GBP/USD 1.2873
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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